両腕が欠落してる女の子
走って、走って、気が付くと人混みの中。
人が行き交う街の中でひとつぽつんと立ち止まり途方に暮れていた。
「(あんなに怒らなくたっていいじゃん…)」
そんなに私レンの勘に触るような事したのかな?
でもしょーがないじゃん、暇なんだし。
ぶつぶつと心の内で文句を言ってると目の前にはいつの間にか知らない男二人が立っていた。その男達はニッコリ笑いながら私に話しかけてくる。
「キミ、可愛いね」
「ちょっと遊ぼうよ」
「え、あの…っ」
いわゆるこれはナンパなのだろうか。
私の応答など聞かず腰に手を添えられ人気のない路地に無理矢理連れていかれた。
壁に追い詰められると一人の男がどこから取り出したのか、手に紐を持っていた。
「あれ…?腕が無い…?」
私の手をその紐で縛るつもりだったんだろう。でもあいにく今の私には手は無い。手が無ければ腕も無い。
男二人は驚いて目を合わせたけどそれは一瞬で、
「ちょうどいい。抑える必要ねーな」
「やっ……やだ、」
言葉で抵抗したって意味がない。でも、腕が無いから言葉でしか抵抗出来ない。
男達は嫌な笑みを浮かべた。
その笑みで自分はこれから何をされるかがわかって鳥肌が立った。
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