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監禁パロ



「起きた?」






楽しそうに話しかけてる声。その声だけである程度誰だか想像がつく。
そして暗闇の中に光が入り黒い影がその正体を明らかにする。


彼女だと思いたくなかった。
何かの間違いだと思いたかった。
…だって、昨日まではあんなに楽しかっただろ?
いつも通りはしゃいで、騒いで、怒られて、お仕置きされて、顔合わせて笑って。
いつもと、変わらない毎日だった。そうだろ?なあ、











「リン…」

「おはようレン」



電気を付けて笑うリンに、もちろん笑顔で返事をするわけがない。
何故、彼女がこんな事をするのかを知りたい。納得できる理由を聞きたい。


「……」

「どうしたのレン?」

「リン、これは一体…」

「見れば解るでしょ?」

「そうじゃない!なんでこんな事―」








バンッ!!!


と力強く壁を叩く音に俺の言葉は消えた。
あまりの大きさにびっくりして心臓が騒ぎ出す。

表情を伺おうとしても前髪で隠れていて、リンの表情が見えない。恐ろしいほどの静寂さにも不安を抱く。



「なんで?…レンが悪いんだよ。ミク姉なんかとキスするから」



震えた口から出たその言葉で忘れていた事を思い出した。
もしかしてその事で怒っているのか?…確かにミク姉とキスをした。でも、違う。だってあれは、



「あれはミク姉からっ」

「だったらレンはそれを交わすことは出来たよね?」

「…っ…」

「油断してたなんて言い訳は聞かないから」


睨みつけるリンを見て初めて恐怖を感じた。唾を飲み込むのが精一杯で言葉を吐き出すことが出来なかった。








 


あきゅろす。
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