[携帯モード] [URL送信]

 
あとがき

こんにちは、朝の光です。

この作品は、作者が所属する文芸部の記念すべき初オフセット本、そしてもしかすると廃部が危ぶまれる部では最後の主だった活動になるかもしれない部誌に掲載されるものです。
テーマは「旅立ち」。
じゃああさひさん40頁よろしくね! と言われてもなにも思い付かず、過去に挫折した作品だったLeearを掘り返してリメイクという形になりました。

40頁という規定がくせ者で、執筆に関しては苦戦を強いられました。
描写で間を持たせるタイプの僕は、ワンシーンが長くなりがちです。
それを極力抑えて、極限まで展開を速く速く、詰め込むことが必要になりました。
そして最後には盛大なカット、シナリオ変更まで。

そんな中でもどうにか形にできたことは、ひとつの経験として有意義だったと思います。
過去のLeearはもっとライトで、長編で、展開はかなり派手、そして全体的にさわやかな印象だったのですが、
今回はいい感じにモヤモヤとした仕上がりになって、これもまたよかったなあと思います。
寂れた世界と決して近づかない二人の距離感。存在の曖昧な思い出と現在の苦悩。壊れそうに前向きに生きる少年少女。
僕の思う旅立ちは、こういうものなのでした。

部活動は最後になるかもしれないのですが、
もちろんここでの活動はまだまだ続きます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2018年7月23日 朝の光

▲