同業者かたり大会@
★同業者語り★

青空「ではみなさん揃ったし紹介も終わったところで、同業者語り合い大会を開催いたします!」
日暮「なんだそれ。いつ決まった」
青空「いま私が考えました。みなさんの職種がちょうどいい感じに限定されているので、同業者どうしでなにか語ったら面白いかなって」
日暮「たとえば?」
青空「殺し屋とそれに準ずる武装組織がいちばん多いですよね? それから、学生、科学者、旅人、その他、と続きます。あと、現職でなくても、経験者も口出しありという感じでどうでしょう」
日暮「職種偏りすぎかよ! ……いんじゃね? 他になにも決まってなかったし」
青空「ではそれでいきましょう。はじまりはじまりー」


★殺し屋のみんな集まれ!★

朸「タイトルが物騒だな」
俊「物騒なシリーズだから……」
理子「俊くん〜! 久しぶりね!」
俊「っ!?」
理子「あれ、どうして逃げるの?」
俊「おい朸……! まだあんな、怖い女と付き合ってんの……!」
朸「もう嫁だぞ」
俊「見損なった……」
朸「見損なったなら背中に隠れんのやめろよ」
海「つか嫁とかマジか朸!? やるじゃん! 初夜は!?」
朸「女性の前でなに聞いてんだ、デリカシーのねえ男だな」
海「いってえ! 殴ったな! 親父にも殴られたことないのに!」
朸「嘘つけ。俺の目の前でおやっさんに吹っ飛ばされてたのはまだ覚えてんだ」
俊「おやっさんに逆らえるのは海だけだったけど……容赦なかったよね」
海「忘れろっ! ボスは教育熱心なだけだ!」
理子「時代が古いのね〜」
朸「いや、理子がいちばん年う」
俊「っ!?」
海「す……すげえ! 朸が、飛んでった! すごいっすね、桧女史!」
理子「あら、ありがとう。ところで海くん、朸くんを拾いに行ってくれないかな?」
海「了解しましたっ!」
俊「彼女には、誰も逆らえないね……(震)」

青空「あの、桧さん。あの人たち誰です?」
辰巳「おとハピ時代の古株だよ。かつての世界隊当主候補、“同級生”の面々……」
青空「世界隊って殺し屋だったんですか」
辰巳「どっちかってーとテロ組織だろうが、まあ、そうだな。うちとたいした違いはない……んだろうな」
篠「なにヒソヒソ話しとんの、あんたら?」
青空「おっと。内緒ですよ、篠さん!」
千年「その言い方やめてほしいな。高瀬」
青空「え?」
ふみ「わたしのパクリになるからね! 内緒だよー、って」
青空「あ、ああ……そうなんですね、気を付けます」

灰野「そんなことより、だ。仕事のことを話すんじゃないのか?」
青空「そうでした。何から話したらいいんでしょう?」
篠「得意な武器とか戦法」
理子「それ、世界隊とサウンズレストのみんなはほとんど同じにならない?」
辰巳「銃刀法のせいでナイフくらいしか使いやすいもんないしな」
朸「俺は極力素手だぞ」
俊「そのへんにあるもので適当に」
海「右に同じ。音が出なければなんでもいいよな」
青空「一度くらいあなた方から訓練を受けておきたかったですね……。私はもっぱらナイフです。隠密行動もそんなに得意じゃないかも」
灰野「なんでもやるな。派手でも隠密でも」
千年「僕もなんでもやるが、好きなのは狙撃だね」
日暮「俺も。狙撃ならましにできます」
晶「……薬」
圭「え、えっと……一応、刀ですね……銃は好きではないです」
ふみ「わたしは、あんまり力がないから銃のほうが楽だなー」
梨美恵「あたしは、……いまのあたしなら握り潰せると思うんさ」
日暮「ラスボス降臨……!!」
ミラ「一度みんなで戦ってみたいね〜♪」
青空「かなり死ぬので実現不可能かと……。そう言うミラさんはなにがお得意ですか?」
ミラ「うーん? うーん……死体処理かなあ!」
千年「それ絶対処理って言わないぞ」
理子「どちらかと言ったら、アートね〜」
青空「理解しました……」
朸「いちばんスマートに人を殺せる奴は誰か知らないが、いちばん派手なのはこいつだな……」
理子「じゃあスマートな王者も決めてみましょうか?」
千年「え、僕でしょ?」
青空「冰さんのスマートさは“波風立たない”って意味ですね。たぶん今の論点は“無駄なく即死させる”ですよ」
千年「え、その程度? 誰でもできるよ」
青空「……(できない)」
日暮「……(できない)」
圭「……(武器の性質上できない)」
晶「……(毒殺なので基本的に苦しめる)」
千年「ごめん僕が悪かった。沈黙して全員でこっち見るのはやめてもらっていいか?」
灰野「お前はできすぎるからそういう思い込みが強いんだよ(できる)」
篠「さすがに誰でもできるわけじゃねえやんなあ(できる)」
朸「確実に即死させようとしてもしぶとい奴はけっこういるしな(できる)」
俊「銃なら簡単だろうけど、こっちの世界じゃ刃物だから……(できる)」
ふみ「わたしもそっちの世界の人じゃないけどそう思うよー(できる)」

理子「ねえ、これは突っ込むべきなのかなたつみん?」
辰巳「んを付けるなんを。いや……いいんじゃないか? 面白いから」
理子「みんな天然さんなのね〜」
海「あのー桧女史?」
理子「はい、なになにー?」
海「桧女史は殺し、やるんですか? ぜんぜんそんなイメージないんですが?」
理子「あら海くん。初対面の女性に立ち入ったことを尋ねるのはどうかと思うの」
朸「おい海、理子になんかしたのか」
海「ちょっおまえ、どっから湧いてきたんだ朸!? アホ話は終わったのか? 王者は決まったのか?」
朸「ん? 王者? ああ、理子じゃないか?」
理子「ちょっと朸くん〜そんなこと言ったら、私がまるで暴力的な女みたいでしょう?」
朸「違うのか……?」
理子「違うの!」
朸「そうか……」

青空「さて、王者も決まったし夫婦仲がよさそうでほっこりしたところで、同業者語り大会殺し屋の部を終わりましょうか。次は学生の部になりますよ」



▲  ▼