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特別な日


今日は上忍、特上忍での飲み会。
決められた居酒屋にぞくぞくと入っていく。

こう言う集まりに呼ばれることが
嬉しくもあり、お酒が苦手な私は不安もある。

席につくと、隣にはあのはたけカカシ。
もうサイドには紅、アスマといった席順。

既に始まってる所もあれば未だ始まらない私達もいる。

「さて、飲みますかー」

「そうね」

「あぁ。」

こちらも飲み物が来たところで開始。

気まずさ故か、お酒のペースが上がる。
何杯飲んだかわからなくなってきた頃、スイッチが入る。

「カカシさーん、素顔は不細工なんですかあ?」

「...え」

紅やアスマは笑いを必死に堪える。

「だって口布いつもしてるじゃないですかあ」

「いやまあ、うん。見たいの?」

「えっ、見せてくれるんですかー!」

キラキラと瞳が輝く。

「こっちおいで」

その言葉通りにカカシに近付く。
すると耳元で「あとで見せてあげる」と言われた。
一瞬にして顔に熱がこもるのがわかる。

飲み会も程々に2件目に行く者や帰る者。
残されたのはカカシと酔っ払いの私。

「弱いのにこんなに飲むから...」

「だって気まずくて...うえ」

「送ってくよ」

「え!まだカカシ先輩の素顔みてなあい!」

「じゃ、オレん家来る?」

え...と固まる私。
ククっと笑うカカシ。

「じゃ、じゃあお邪魔しまーすう」

「いいの?」

襲われても知らないよ?なんて囁かれ
顔を真っ赤にして、やっぱりいいです!と告げる。

「うそだよ、顔見るだけでしょ?」

「うぅ...じゃあ行きますう」


そして着いたのがカカシの住む部屋。
適当に座っててと言われ変に緊張する。

そんなに緊張しないでよ、と笑う。

そんな事言われてもあんな事言われたら緊張くらいしますよ!
酔いも若干冷めてきた。

そしてソファに体育館座りする私に近付いてきて、
「ん、」と顔をこちらに向ける。

「口布とっていーよ?」

生唾を飲む。これ程までに緊張するとは。

そっと口布を下ろす。
そこには綺麗に整った唇に厭らしい黒子。
思わず見とれてしまった。

「不細工だった?」なんて聞かれて
ああ、なんて失礼な事を言ってしまったのかと後悔する。

「び、」

「び?」

「美人...」

率直な意見だ。整い過ぎて綺麗。
女でも嫉妬する程の容姿。

「クク、美人ってそれ、褒めてる?」

「褒めてますよ!」

「刹那ちゃんは可愛いーネ」

「そんな事ないです...」

私が可愛いなんて有り得ない。
何より、美人なお姉さんと毎日いるカカシに言われても...

「そんな事あるよ?すぐ顔真っ赤にする所とか」

「そ、それはカカシ先輩が変な事ばかり言うからっ、」

「変な事って心外だーね。結構本気で言ってるんだけど?」

え、
私からかわれてるんじゃないの?
容姿も普通...だと思うし自分が可愛いなんて自信過剰でもない。

「カカシ先輩、彼女いっぱい居るし、」

「いないよ。好きな子はいるけどネ?」

「じゃ、じゃあ私帰りますっ」

「待って待って、最後まで聞いて頂戴よ」

「なんですか、?」

好きな子ってゆーのはね、刹那の事だよ?
耳元でボソっと告白紛いな事を言うカカシ

「やっぱり私の事からかって!」

ーーーちゅ

「〜〜っ!!」

顔を真っ赤にする刹那

「ほら、すぐ真っ赤になる」

「そ、そんないきなりキ、キスなんてするからっ!」

「やだった?」

そんな事はない。
本気で想ってしてきたのなら嬉しい。

「や、じゃないです。」

火が吹き出る程、恥ずかしい。

「じゃあ、オレと付き合ってヨ」

「う、、はい。」

「刹那、こっちおいで」

恐る恐る近付く。
すると思いっきり抱き締められた。
これでもかってくらいに。

「く、苦しいですっ」

「あ、ゴメンネ、嬉しくてつい。」

「あの、本当に私なんかでいいんですか?」

「寧ろ刹那ちゃんじゃないと駄目。」

かぁあ。きっとまた真っ赤だ、私。

「これからは敬語もなしで、オレの事はカカシでいいからネ」

「か、カカシ...」

「ん?」

「好きです...」

「ん、オレも好きだよ」


皆には隠すつもりだった交際も、
次の日、自慢するかの様にカカシが言いふらした。



(恥ずかしいから言わないでって言ったのに)
(いいじゃない、公認の方がイチャイチャできるし)

(もう、カカシのばかっ)



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