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積極的




「テンゾウせんぱーい!」

「なんだい?」

「なんでもないでーすっ」

はぁ、と溜め息が漏れるテンゾウ。
この後輩にどれ程振り回されなければいけないんだ。

いつも笑って人を小馬鹿にする。
厄介な後輩をもったもんだ。


「テンゾウ先輩、今日は非番ですか?」

「そうだけど、なに?」

「ご飯!行きましょ!先輩の奢りで!」


えへへと笑う君が憎くてたまらないよ。
それでもこの僕を明るくさせてくれるのも君だ。
何だかんだ君に弱い僕。
少しばかり好意を抱いているのも確か。

「しょうがないな。何処へ行く?」

「一楽のラーメンでしょ!」


君はナルトか。

「わかった、行こう。」


わーい!とあからさまに喜ぶ君。


一楽のラーメンを食べた後(僕の奢りで)、
夜には人気のない公園で休息をとる。


「私ね、テンゾウ先輩の事が好きなの」


は?
この子は今何を言った?

「もう一度聞いてもいいかい?よくわからなかったから」

「だーかーらーテンゾウ先輩が好きなの!恋愛感情として!」


「・・・・・・・。」

駄目だ思考回路がついて行かない。
君が僕を好き?

「いや、あの」

全てを言い切る前に唇を塞がれた。


!!


「テンゾウ先輩は私がきらい?」

「いや、それはないけれど。」

「なら、好き?」

「そうだね、好き、かな」


ほんと?と目をキラキラさせている君。

嘘は言ってない。
けれど相思相愛だとしてどうなる?
付き合うと言う事になるのだろうか。

そんな考えを打ち砕くように

「じゃあこれから恋人だねっ」

「あ、ああ。」

「よろしくね、テンゾウ!」


いきなり呼び捨て。
まあ悪くはないけれど。


まあいいか。

「ああ、よろしく。けど今まで通り任務はしっかりする事と、僕の言う事もちゃんと聞いてくれるね?」

「わかりました〜!」


まあ、これでいいのかな?

これからが不安でもあるけど。





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あきゅろす。
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