2 「ねえ、ロイ、」 それでもやっぱり心細くて。 「もし俺が居なくなったらどうする?」 ロイの家、ベットの中。 今日は久しぶりにロイの家でお泊り会。 だって、明日になったらまた旅を始めるから。 ロイの居る中央には当分の間、戻って来れないと思うから。 会いたくても…会えない。 「居なくなったらって…それは明日のことかい?それならいつものことだろう?」 「そうじゃなくって…、」 「俺がしんだら、どうする?」 ああ、言ってしまった。 やっぱり言わない方がよかったのかも。 こんなの自惚れみたいで、馬鹿だ。 「や、やっぱりいい!!今のは取り「愚問だな」 必死の取り消しも予想通りの言葉に掻き消されてしまった。 言わなきゃよかったという気持ちが増す。 「そうだよね…。俺がしんだって、一人で生きていけるよね…」 返ってくる言葉は始めから分かっていたのに、何故か苦しい。 心が、苦しい。 思わず涙が出て来る。 そうだ、ロイは一人で…。 [*前へ][次へ#] [戻る] |