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「どうして俺がロイのことを好きだって気付いたんわけ?」
他の人が気付いていないのに、どうして彼女には俺の想いのベクトルが解析されたのか。彼女の返答によっては、俺は今後の行動をよく考えなくてはいけないのだ。
「女のカン」
実に簡潔な答え!
「女のカン、ねえ・・・」
しかし、それじゃあ考えようもない。うーん、困った。すると彼女は、
「エルリック君はエルリック君のままでいいんだよ。何も考えなくていいんだって。マスタング君のこと、好きなんでしょ?」
と言ってにこりと笑った。俺のままでいい、か。
「ああ、好きだ」
本当に好き。どうやら『女のカン』は俺が思っている以上に強力なものらしく、俺の思考は綺麗にまとまった。俺は俺のままで、ロイのことを好きでいていいことが。
「ありがとう」
こんなに優しくしてくれる人なんて(仕かも、たった今振られた相手に対して)、シンシア嬢は俺と違ってオヒトヨシなんだ。彼女は優しすぎる。



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あきゅろす。
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