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「知ってたよ」
一瞬、彼女が何を言ったのか分からなかった。
「へ?」
そして、俺の間抜けた声。知ってた?俺がロイのことを好きなことを?誰にも言っていないのに、何で?
「エルリック君見てて、思ったんだよ。ああ、エルリック君はマスタング君のことが好きなんだなあ、って。男の子が男の子のことを好きなこと、あたしは気持ち悪いとも何とも思わなかった。ただ、純粋にエルリック君が好きだった。たまに、マスタング君のために必死になってるエルリック君を見てると、少し、マスタング君に嫉妬しちゃったけどね」
そう言うと彼女はポカンとしている(に決まっている!)俺の顔を見て笑った。
そして、だんだんと彼女の言ったことを理解し始めて急に恥ずかしくなった。俺、そんなに分かりやすい奴だったのか?彼女以外にも気付いている奴はいるのか?まさか、ロイにも…?
あたふたしていると彼女は言った。
「大丈夫だよ。多分、エルリック君がマスタング君を好きなことはあたししか気付いていないと思うから」
彼女の一言で俺のパニクった頭は一瞬にして落ち着きを取り戻した。全く、エクセレント。




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あきゅろす。
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