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もっふもふ【リョ菊】


暖かい日差しが射し込む中、菊丸は外に干してあった毛布を布団叩きで叩き終わったら、ギュッとその毛布に抱き付く。


「お日様の匂いがして気持ちいーv」


太陽の光でふかふかになった毛布を堪能してから、部屋へと取り込んだ。
するとソファーでテニス雑誌を見ていた越前はその幸せそうな菊丸の表情を見て、つい微笑んでしまう。
雑誌を読むの止め、毛布を取り込んでいる菊丸の近くに行き、越前も手伝いを始める。

手伝ってくれる越前に笑顔でお礼を言うと、少し照れた様子でそっぽを向いてせっせと取り込んでいく。
その様子が可愛くて、菊丸は幸せそうな表情をしながら他の毛布も取り込め始める。




すべての毛布を取り込み、一息を入れようとした。
越前は冷蔵庫から冷たいお茶を菊丸の分も用意をしようと、立ち上がった。
その様子を見送りながら菊丸は取り込んだ毛布をジッと見ながら、どこかウズウズした様な様子でソファーから見ていた。


お茶を二人分用意をした越前が運んでいる途中、ウズウズしている菊丸の様子に気付いた。
声を掛けようとした次の瞬間………


「どぅあーーーいぶぅうぅううぅぅ!!!!」


山積みにしてあった毛布に目掛けて勢い良くダイブをした。
見事に山積みにしてあった毛布の上へと埋もれ、気持ちよさそうに毛布に抱き締めた。


その様子を見て少し驚きはしたが、らしいなと思いながら二人分の運んだお茶をテーブルに置いた。


「何やってるんスか」


「んー?毛布をもふもふしてんのー」


「いや、見れば分かりますって」


毛布が気持ちいいのか、菊丸の目はウトウトしている。
目が完全に閉じられそうになったら体をビクッと反応し、頭を横に振って眠気を吹っ飛ばすがまた睡魔が菊丸に襲う。


「(眠いなら寝ればいいのに…)」なんて思いながら菊丸の側に行き、小さなため息をした。




「英二先輩ってホント子供だね」


「むっ!!聞き捨てならない言葉だにゃ」


越前の言葉にムカッときたのか、今まで眠そうだった顔はなくなり、拗ねた表情になった。



そこまで子供扱いされるのが嫌なのかと思いながら、拗ねた菊丸が可愛くてつい笑ってしまった。

余裕そうに笑う越前が気に食わなかったのか、菊丸の表情は段々と機嫌が悪くなり、プルプルと震わせた。




「おチビも子供だろっーー!!!!」


ガバッと菊丸が毛布を両手で広げ、越前がその中へすっぽりと入ってしまう。
いきなり襲う感じに飛びかかってきたのでそれを避けれることはなく、大人しく毛布の中へと入れられた。




床に押し倒される形になり、上を見上げれば菊丸がしてやったりという顔をしていた。
そんな子供みたいな行動に、越前は呆れながらもつい笑ってしまう。



「先輩、子供すぎ」


「だーかーらっ!!おチビも子供だろっ」


「先輩よりは大人ですよ」


「生意気なことを言う口はこの口かぁ〜〜?」


越前の両頬を縦に引っ張り、横に引っ張ったりと不機嫌な表情で遊ぶ。
痛いと拒むが菊丸の不機嫌は直らない。



そっと引っ張られていた菊丸の手を重ね、空いている手で菊丸の頬に当てた。



「機嫌、直して?」


「う゛ー…。おチビのバカっ」


「バカで結構ッスよ。そんなバカな奴を好きになったのは誰でしょうね」



「………オレ」


プイッとそっぽを向き、負けたと菊丸の顔が赤い。
真っ赤になっている顔を隠したくて、菊丸は越前の肩に顔を埋めた。


あやすように越前は菊丸の頭を優しく撫で、耳にキスを落とす。



菊丸を抱いているとシャンプーの香りがし、首に菊丸の髪の毛が当たりくすぐったい。
自分より背が高いくせに体重はそれ程変わらない。

本当にご飯を食べているのかと思うくらい軽かった。



「先輩、ちゃんと食べてるの?」


「んー…?食べてるよちゃんとー」


「軽過ぎ」


「人が気にしていることをお前は…」


グリグリと越前の肩に頭を押し付け、段々と睡魔が襲ってくる。


越前の匂いと毛布の匂い。
二つの匂いが心地良くて、菊丸は安心して全体重を越前に預けていく。



「先輩…?」


それに気が付いた越前は菊丸に話しかけるが返ってくる言葉は、眠たそうなふわふわとした言葉。

本当に子供みたいだね、なんて言ったら不機嫌になるので、心の中で留めた。




耳元から聞こえてくるのは菊丸の寝息。


余程眠かったんだなと思いながら、苦笑してしまう。



「(まぁ、確かに気持ち良くて眠くなるけど…)」



毛布の気持ち良さより、菊丸の体温の方が余程気持ちがいい。

越前の上で眠っている菊丸を横に落とし、ギュッと手を握り締め抱き締めた。



「(オレも寝よ…)」


越前も菊丸の体温を感じながら、眠りへと堕ちていった。











好きな人が側にいてくれるだけで、幸せなんです-------



END

―――――――――――――――――――――――――――――――――
+あとがき+
ツイッターで突発的に妄想TLをしたリョ菊を書いちゃいました(笑)

毛布にダイブしてもふもふしているリョ菊が欲しくて欲しくて…




もう本当にリョ菊は可愛くて仕方がないですね!!!!!
ネタがありすぎて禿げそうですよ←


大好きリョ菊(^ω^)!!!



ではでは!
ここまでお読みになって下さり、ありがとうございました!!!!!ノシノシ

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あきゅろす。
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