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「土方くん」


「あぁ教科書な、ほらよ」



そう言って机を少し近づけ、教科書を見せてくれた。


私が「教科書見せて」と言う前に自ら動いてくれるだなんて、本当に土方くんは優しいと思う。


顔は少しこわいけど。





―――…ん?


あれ、なんだろう?


あの教科書にべったりと付着している黄色い物体は。


黄色い物体のせいで教科書の文字が3分の1くらい隠れてんですけどォォ!!?!


え、もしかして…


マヨネーズ?


まさかのマヨネーズでしたってオチなの!?



「ひじじじかたくん」


「何だよ桜井、噛みすぎ」


「マヨが…マヨが…」


「あん?この教科書に付着したマヨが食いてぇだと?」


「勝手に脳内変換しないで!…ってそーじゃなくて、どうやって生活したらマヨが教科書に着くの!?」


「どうって、普通だろ」


「全っ然普通じゃない!」


「じゃあお前の教科書にはマヨがこれっぽっちも着かないって言うのか!?」


「当たり前でしょ!」


「……ま、まじでか」


「まじで」


「…………」


「…………」




土方くんは少しカルチャーショックを受けているのか、俯いている。


これ以上刺激すると大変なことが起こりそうなので、ソッとしておくことにした。




あまり気は進まないけど…総悟くんに頼むことにしよう。


何だかんだ総悟くんにも少しくらいの良心はあるだろうし!






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あきゅろす。
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