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「か、神楽ちゃん!」
「美輝ーっ!」
私の斜め前は神楽ちゃんでした。
「神楽ちゃんが近くで本当に良かったよ〜」
「そうアルな。こんな年中無休で欲求不満のムラムラ男児に挟まれていたら美輝も息苦しいに決まってるネ!」
「まったくだ」
すると横の方で口喧嘩をしていた2人が急に止まって、私たちに向けて言ってきた。
「おい女共。それは聞き逃せやせんぜ。万年発情期の土方コノヤローと一緒にすんな」
「んなわけねェだろ!」
「騙されちゃいけやせんよ。コイツは女を甘い言葉で騙して犯すことが生きがいなんでィ」
「そんなん総悟の嘘に決まってんだから騙されんなよ」
「ひ、土方くん………」
「え、もしかして信じた!?総悟の言ったこと真に受けちゃったのォォォ!!?」
――…
土方くんはそんな人じゃないって思ってたのに。
あーぁ
SOS!SOS!!
男は狼なのよ〜
気をつけなさ〜い〜
っていう懐かしい歌が私の脳裏をかけめぐっているよ。
その通りでございます。
わかる人いるかな?
「ちょっと待てェェ!!」
「ざまーみやがれィ」
「総悟テメェェェ!!」
隣で土方くんが何やら叫んだり、その後ろで沖田くんが不気味な笑みをしているけれど……もう無視しよう。
うん、そうしよう。
それから他にやることもないので、私はやる気のない先生の話を聞きに入った。
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