animal天国
6
美奈都がヘビを追い掛けていくと、明るい場所に出た。
「あ、王子様だ。」
ここで一つ言っておく。人に向けて指差してはいけない。
話を戻すが、そこには美奈都の言う通り、王子のように(あくまで私のイメージだが)サラサラの金髪をした青年が立っていた。
「王子?それは僕のことかい?」
上品にクスクス笑う青年は綺麗な顔をしていて本当に王子のようだった。
「だって金髪だし、目青いし。」
「そんなことはどうでもいいんだよ!早く放せ!!」
「あれ?ソウ?」
金髪の青年の首の周りに先程のヘビが巻き付いていた。勿論尻尾にソウを捕まえたまま。
「このとかげは君のパートナーかい?あまりにも汚いから間違えて学園に迷い込んだのかと思ったよ。」
「汚いとはどういうことじゃボケェ!!やんのかゴルァ!!!」
爽やかな外見とは裏腹に、中身は腹黒いようだ。
ソウもキャラが変わっている。
「ほらシェンリー、放してあげて。」
「うわっ!?」
青年がそう言うと、ソウが放り投げられた。それを美奈都がキャッチする。
「ぐぇっ!!」
しかし強く握ってしまったせいか、蛙を潰したような音(声?)がした。実際はとかげだが。
「あ、ごめん。」
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