animal天国
3
「も〜、ソウのせいで耳痛いんだけど。」
「知るか。自業自得ってやつだろ。」
美奈都たちは校舎に向かって歩いていた。歩いているのは美奈都だけだが…
さて、美奈都たちが校舎に向かっている間に珠蘭学園について説明してしまおうと思う。
珠蘭学園は全寮制の共学校で、校舎が学年ごとに分かれている。
その敷地はかなり広い。広場は勿論のこと、森や川、高原、さらには砂漠、海といった様々な環境を忠実に再現されており、様々な動物たちが遊べるように設けられた施設がたくさんある。
そしてこの学園の学費はとても一般家庭に払える額ではない。そのため生徒のほとんどが大手企業だの大物資産家だのの子息や令嬢なのだ。
ここで一つ疑問がある。
なぜ一般家庭の娘である美奈都がこの学園に入学出来たのか。それは…
「おい、お前何処に向かってんだ?」
「え?中央塔だけど?」
「明らか違うだろ。なんか怪しい所に来てんぞ。」
一応美奈都は特待生なのだ。
バカっぽいが頭はいい。
美奈都が希望していた、寮があり特待生制度がある学校がここしかなかった。
「ま、なんとかなるっしょ!!」
「はあ…不安になってきた…」
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