病理
二学期期末2
◆進行性病変
→外部からの刺激に対して組織細胞の機能が亢進していくものの総称
例…肥大、増殖など
◇肥大
→細胞自体の変化はなくて大きさに変化がある
<性状による分類>
@単純肥大
→ただ単に臓器組織を構成している細胞一つ一つが大きくなる
A数的肥大
→細胞の数が増える
B真性肥大
→臓器組織の実質細胞が大きくなる
C偽性肥大
→間質細胞の容積が大きくなる
例…筋ジストロフィー
<原因的な分類>
@労働性肥大
(機能性肥大)
(作業肥大)
→強い負荷がかかっている臓器には肥大がおこる
例…筋トレをしたら筋肉がついた
A代償性肥大
→臓器組織の機能が失われてしまった場合、それを補おうとして正常な部位が肥大する
例…腎臓を一つとった倍、残った方が大きくなる
B刺激性肥大
→身体の臓器組織の一部が長時間にわたって刺激されておこる
例…ペンだこ
C内分泌性肥大
(ホルモン性肥大)
→ホルモンの分泌異常によっておこる
例…成長ホルモンがですぎたときに末端肥大症がおこる
D補空性肥大
→隙間があるときにそれを補おうとして肥大がおきる
D伸縮不全性肥大
→正常であれば年をとれば萎縮するものがそのまま残る
例…胸腺が萎縮しないでのこる
◆再生と化生
◇再生
→組織が一部欠損してしまった場合、同じ組織が補う
、生理的再生
→特に体に異常がなくてもおこる
例…皮膚、骨
、病理的再生
→病気やけがをしたときにおこる
↓
@完全再生
→壊れる前と同じになる
A不完全再生
→壊れた組織じゃなくて別の組織が治す
<再生の法則>
@下等な動物ほど再生力が強い
A若いほど再生力が強い
B単純な組織ほど再生力が強い
<再生をしない組織>
神経細胞
心筋
<再生力が弱い>
平滑筋
横紋筋
線上皮細胞
<再生力が強い>
結合組織
神経繊維
毛細血管
骨組織
◇化生
→できあがった組織が他の組織に置き換えられる
例…靱帯から骨
同一組織内でおこる
<化生の原因>
慢性の刺激が繰り返されることによる
<種類>
@進行性化生
→最初の組織よりいい組織におきかえられる
例…胆管の細胞が肝細胞におきかわってしまう
A退行性化生
→最初にあった組織より悪いものになってしまう
例…皮膚の線細胞が上皮細胞におきかわる
B直接化生
→そのまま次の組織へおきかわっていく
例…胃の上皮が死んだあと腸上皮がはえてくる
C間接化生
→いったん違う組織になり、そのあと他の組織におきかわる
◇移植
→体の一部と切り離して同じ個体の別の個体に植え付けること
移植片
(グラフト)
→体から切り取ったもの
提供者
(ドナー)
需要者
(レシピエント
<移植の種類>
@自家移植
(自己移植))
→提供者と需要者が一緒
例…血液、皮膚、血管、骨
拒絶反応がなく成功率が高い
A同系移植
→同じ遺伝子をもつ個体間での移植一卵性双生児の間
B異系移植
→同じ種族で行われる
人間から人間へ
拒絶反応がおこる@とAより成功率が下がる
例…血液、角膜、腎臓、心臓、骨髄
C異種移植
→種族をこえて行われる移植
非常に拒絶反応が強くほとんど成功しない
<移植の方法>
@遊離移植
→提供者の移植片を切り取って、需要者の体にいれて縫い直す
一般的に行われるもの
A有柄移植
→萎縮片を提供者から完全に切り離さない
皮膚移植
<拒絶反応>
→移植片を非自己として(異物)破壊しようとする
免疫抑制剤を使っておさえるが、日和見感染に気をつけなくてはならない
<移植の法則>
@同所性移植の方が異所移植より成功率が高い
A移植片を切り離してからの時間が短い方が成功率が高い
B組織が単純で新鮮(若い)ほうがいい
◆創傷と治癒
◇肉芽組織
→若い結合組織
線維芽細胞
毛細血管によってできている
<いい肉芽組織と悪い肉芽組織の違い>
・色調
良→鮮紅色
悪→灰白色
・傷口の液体成分
良→少ない
悪→大量
・主成分(肉芽組織)
良→線維芽細胞と毛細血管が多い
悪→白血球が多くみられる
※良いのだと早く治る
<創傷の治癒の仕方>
・一次性治癒
(直接治癒
(外科的治癒)
・二次性治癒
(間接治癒)
(肉芽形成治癒)
*傷口
一次性
→傷口が密着している
ナイフで切った
二次性
→開放
すりむいた傷
*感染
一次性
→感染なし
二次性
→感染あり
*肉芽組織
一次性
→増殖が少ない
二次性
→増殖が大量
*瘢痕
一次性
→なし
二次性
→残る
◆異物の処理
→体の中で進入してきた異物や自分の生体内で発生した異物を処理する
<処理の仕方>
@排除
・吸収
→異物を血管やリンパ管の中に入れて運びだす
(水にとける異物)
・貪食
→白血球のうち好中球、単球(マクロファージ)によって食べられる
(異物が小さい場合)
異物が大きいとき
→マクロファージが異物型巨細胞に変身する
・融解
→蛋白融解酵素の働きによってどろどろになって吸収される
A器質化
→排除ができないような異物を肉芽組織で取り囲み、、そのうえで自分の組織と入れ替わってしまう
B被包
→どう頑張っても器質化や排除がおこらない
金属などを肉芽組織でつつむ
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