嫌な予感? 今日は朝から嫌な予感がしていた。 何かあり得ないことが起きる。そんな予感が。 それを(渋々だが)ジジィに言えば、きっと良いことが起きる予兆だよ。と言って笑った。 嫌なことが起きそうだってのに、良いことが起きるわけないだろ。 そう思っていたが、実際ジジィの言う通り悪いことではない気がする。 それじゃあ、悪いのか良いのかと問われれば困るが、敢えて答えるとするなら"不思議なこと"だ。 今までに経験したことのない。否、普通なら経験する筈のないこと。 結局よく分からず仕舞いで、太陽が地に沈み、代わりに月が姿を現すころ。 何も起きなかったことに安堵しつつ、少し残念に思っていた。 そんな自分の感情に、首を傾げる。 安堵するならわかるが、残念に思った気持ちが理解できない。 まるで期待していた何かを裏切られたような。 言い様のない気持ちに顔を歪める。 もうすぐ日が変わるという時間。 俺の勘違いだということにして、寝ることにした。 これ以上考えても、"ソレ"が起きなければ解らないと直感的に感じたからだ。 ベッドに身を沈めれば、いつもより早く睡魔が襲ってきた。 暗い暗い世界の中で、何かが光った気がした。 その光に向かってなんとなく手を伸ばせば、眩しい光に包まれた。 そして、俺の"勘"は見事に当たり。 "不思議なこと"に遭遇する羽目になった。 [*前へ][次へ#] |