ダイゴ×ラン/李南様(6/8提出)
「満ちる月の想い」
「ラン、ダイゴさんだよ」
「こんにちは、ダイゴさん!」
「やあ、フウ君、ランちゃん」
ダイゴさんはホウエンリーグのチャンピオン。
デボンコーポレーションの御曹司で、元々はカナズミの人なんだけど、今はあたし達のいるトクサネシティに住んでいる。
「フウ君もランちゃんもまだ子供なのに、立派なジムリーダーだね」
「そ、そんなことないですよ……」
「ははは。じゃあ、僕はこれで」
ダイゴさんはサイユウシティに戻った。
「フウ、ダイゴさんってかっこいいわよね」
「うん。僕らもダイゴさんみたいな強いトレーナーになろうね!」
「それもそうなんだけど。男の人として、っていうか……」
「ラン、ダイゴさんが好きなの?」
さすがはあたしの双子の弟。
あたしの想いにすぐに気がついた。
「でも、ダイゴさんは僕らを子供だと思ってるよ」
「分かってるわよ。でも、いつか大人になれる時が来たら……」
今はまだ子供だけど、少女から大人の女性へと花開くときをずっと見ていて欲しい。
まるで月が満ちていくかのように――。
「こんにちは、ランちゃん」
「ダイゴさん、こんにちは」
「ランちゃん、君……」
「何ですか?」
「最近、可愛くなったね」
確かに月は満ち始めた。
貴方への想いと共に。
end.
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