ゴールド×パール/闇風奏様(8/6提出)

暑く熱く・・・




夏真っ盛りの時の出来事だ。

キッサキでは今どんな天気だろう、とか
フタバの方もここと変わらないかな、とか
口から出てくるのは天候のことばかり。思考だってそうだ、
こんなに暑かったら頭だって可笑しくなる。

「シンオウは寒いって聞いたことある!」と言ってわざわざジョウトからシンオウへ来た、
否、来てくれた、俺の年上のこ、恋人のゴールド先輩。
しかしいくらシンオウは寒いと言ったって・・・
太陽の街とも呼ばれるナギサシティに来てしまったら意味が無い。
しかしここからキッサキへいく・・・となると、かなりの距離。
おまけに俺の手持ちには飛行要員が居ない。
ペラひこは飛行だけど、人を乗っけて飛べるほど大きくないし力も無い。
だから別にここでもいっか、というアバウトな先輩に乗ってナギサでデート?することになった。
(いや、デートって浮かれてんのは俺だけかも知れないんだけど)
それでも、そう思っていたい。


しかし気温はありえないほど上がった。
40℃いくかいかないかギリギリのところまで上がってしまったのだ、もうたまらない。
しかし、湿気がほぼ無いのが不幸中の幸い、だ。湿気まであったら俺死んでたかも、

「・・・ル、パール!!」

「ふぇ!?は、はい!!」

「何だよ、ボーっとして・・・」

「い、いえ、ちょっと考え事してて・・・」

「・・・他の奴の事だったら俺妬いちゃうぞ」

「もー・・・んなことないですよ!!まぁ妬くゴールド先輩も可愛いですが」

「可愛いって言うな!!可愛いのはそっちだろ!」

「どっちだっていいですよ!それに俺だって可愛くねーしっ・・・」

「・・・俺からみたらお前超可愛い。・・・怒ってる所とかもな」

「っ!!」

いきなり真剣な目になったと思ったら低い声でこう呟いた。
なんだってんだよ、不意打ちなんて卑怯だ・・・!!

「さてよぉ・・・アイス食いてぇがこの猛暑の中だと一瞬で溶けちまいそうだよな」

「あ、じゃあ展望台行きません?アイスの自販機ありますし、クーラーで涼しいし!」

「お、最高!じゃ、さっそくいこうぜ!!」




エレベーターに乗り、展望台の一番上を目指す。
うん、快適。もう外に出たくない。
屋上へ着いた。
隣には、正面にあった自販機に目を輝かせる俺の恋人が居た。

「よし!じゃアイス食おう!俺チョコ。お前は?」

「あ、俺は・・・じゃあオレンジで。」

ガシャン。
自販機特有の音が鳴り響き、アイスが落ちてきた。
直ぐに取って、移動しながら蓋を剥がし、近くにあったベンチに腰掛ける。

「ふー、やっぱあっちー所にいたから最高!な、パール!!」

「そうですね〜。」

「ま、俺はお前と一緒に居られたらいつでも最高だけど?」

「・・・!!そっ、そんな事軽々しく言わないで下さい!!」

「お前、顔真っ赤だぞ?」

「う、煩いです!!」

顔に熱が集中してるのが自分でも感じられる。
熱い。暑いじゃなくて、熱い。おかしいな、クーラー効いているはずなのに。

色々と考えてると、突然ゴールド先輩が顔を近づけてきた。
その瞬間、唇にやわらかい感触。

俺は一瞬固まった。
思考が再び動き出すと、更に熱くなった。

「ごっ・・・ゴールド先輩ぃぃいい!!」

「あーうるせーうるせー。何だよおい。」

「だって、こ、こんなところでこんな事っ・・・!!」

「いいじゃねーかちょっと位。」

というとゴールド先輩は太陽の様に笑って、




「俺、パールの事が好きだ!」






太陽のようなゴールド先輩。
そんな恋人が傍にいるだけで俺の方が溶けそうだ。





「俺も、先輩のこと好きです」




そういって笑った俺の笑顔は彼にどんな風に見えたのだろう。











あとがき
あ、甘い・・・か、な?
とりあえず最後の好きの言い合いが書けて満足。

素敵な企画様に参加させていただきました!
有難う御座いました!





24




第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!