マツバ→フヨウ/あるみ様(6/17提出)
※昔マツバが修行しにおくりびやまに行った設定です
「―ずっと、友達でいてね?」
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「久しぶり。マッちゃん」
ニコリと綺麗な微笑みを浮かべる彼女はホウエンリーグの四天王のひとりのフヨウだった
「マッちゃんって…そのあだ名いつまで言う気なんだよ…。」
苦笑いしながらそう応えるとフヨウはマッちゃん気に入ってるんだもん、ととびきりの笑顔を返してきた
…これはもうあだ名の変更は望めないかな、なんて思いながら彼女を見る
ゴーストタイプを極めるためにいった修行のとき初めて会った、あの小さなときと変わらないあのままの彼女が、ここにいる
「なんかマッちゃんがここ来るのって久しぶりだよね―」
「そうだな…ホウエンにも久々に来たから…」
と、二人して初めて会ったときのころを思い出した
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あれはもう十年くらいまえの話
ゴーストタイプを極める、という面目でジョウトからホウエンに旅立った僕。
初めて行く土地に僕は相方のゴースとともにやる気と少しの不安を抱えていた
「ほら、マツバ。今日からここで修行をするんだ」
と、連れてきてくれたジムトレーナーさんに言われた
「……ここで…」
それはまさにゴーストタイプの住処、という感じのやまだった
「おくりびやまって言うんだよ。…あ、そういえばマツバとおんなじくらいの年齢の女の子がいるっていってたなぁ…」
会ったら仲良くするんだぞ、と言いながら僕の頭を撫でた
そしてちょっとお婆ちゃんちに挨拶してくるから探検でもしていたらいいよ、と言い残して僕は独りになった
「…ゴース、出てきていいよ」
ぽん、とモンスターボールを開けばおくりびやまが気に入ったのかいつもより元気なゴースが飛び出してきた
そのとき
「あ―!ゴースだ!!!」
「――…!?」
いきなり後ろから声が聞こえて肩が大袈裟に揺れた
「…あ。もしかしてゴースってアナタのポケモン…?」
「…え、あ…そうだけど…」
「そうだよね…ゴースがここにいるわけない…か……」
これまた大袈裟に残念がる姿をみて苦笑いしつつも そういえば、と思い声を掛けた
「キミって此処の子?僕はマツバって言うんだ。今日から修行をしに来たんだよ」
「――…修行?…っあ!アナタがマツバくん! 私、フヨウ。そっかジョウトから修行しにくる子がいるって言ってたけど…」
へぇ―とさっきとは打って変わって楽しそうな表情を浮かべる彼女に喜怒哀楽がはっきりしていてわかりやすいなぁとわからない程度に微笑んだ
「修行ってことはそのゴースがマツバくんの相棒なんだよね」
「うん、フヨウちゃんは……」
「私の相棒はこの子!」
ジャン!とモンスターボールから出てきたポケモンは…
「私のヨマワルちゃんです!」
ジョウトでは珍しい骸骨が特徴的なヨマワルだった
「へえ…ヨマワルなんだ」
「そ! 私のヨマワルね、なかなか強いんだよ」
「ふ―ん…でも僕のゴースだって負けないよ!」
「私のヨマワルのが強いよ!」
「僕のゴースだって…!!!」
「「―…バトルだ!」」
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「ハァハァ…」
「ちょ…疲れた…」
バトルを始めてからどれくらい経ったのかわからないくらい時間は進んでいて
いつの間にか陽が傾いていた
唯一わかるのは2人して泥だらけだっていうこと
「マツバくん…強い…ね…」
私のヨマワルがここまでなるなんて初めてだよ
「ううん…フヨウちゃんこそ…やっぱり強いよ」
ハァ、と2人して息をはいて草村に倒れ込んだ
「あ―でもスッゴく楽しかったなぁ」
「そうだね…またやりたいな」
「今度こそ私が勝つからね!マッちゃん!」
「いや勝つのは僕だから…ってなんでマッちゃん…!?」
「だってもう友達でしょ!だからマッちゃん」
「いや…でもマッちゃんて…」
「いいからいいから!気にしないで!」
「―…僕は気にするよ。」
「い―じゃん!ね?マッちゃん」
「―…わかったよ。フヨウちゃん」
「フヨウでいいのに―」
「…え…じゃあフヨウ…?」
「うん、そっちのがいいな―!…これからもずっと友達でいてね、マッちゃん」
「――うん!」
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「懐かしいなあ…」
「本当。良い思い出だね」
2人して顔を見合わせて笑った
「…けど僕はあのときのこと少し後悔してるよ」
「…?どうして…?」
わからない、と言った表情を浮かべるフヨウに小さく笑みを零した
その表情が次に僕がいう言葉を聞いたら驚きの顔になるんだろうな、と思いながら
「――…友達やめない?」
だって、さ
「僕、フヨウのこと好きになっちゃったんだ」
end*
長々とオチもなければヤマもない…すみません
マツフヨは(というかマツ→フヨ)マイナーですが独りもいもいとマツフヨやってきたいです
管理人さま 素敵な企画有難うございました!
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