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◆雉も鳴かずば撃たれまい 骸ツナ



※これはリボーン15巻の投稿コーナーのあるハガキを見て書いたものです。

ハガキ自体よりもそれに対するキャラのコメントを読んで、です。


珍しく骸が落ち着いています。いつもの感じとちょっと違います。






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晴れて恋人同士となった骸と綱吉。
そんな骸が綱吉の部屋を訪れるのは多々あり、珍しいことではなかった。


今日も骸は綱吉の家を訪れ、他愛もない話もそこそこに、綱吉がマンガを読み始めたので骸は持参した本を読む。



ペラ…、ペラッ



「…なぁ、骸…」


「何ですか、綱吉くん?」


「この"骸菌"って…?」



綱吉が指したのはリボーン15巻の投稿コーナー、パイナッポー通信投稿されたあるハガキだ。



「…クフフ、君までそれを言いますか?」


「い、いや!そうじゃなくて!
ただ、"骸菌"って本当にいるのかなー、って……」


「さあ?僕は知りません」


「そっか…、」



綱吉が残念そうな顔をして俯いた。


なぜ残念そうな顔をするんですか、存在していてほしかったんですか?、と問いたくなる気持ちを抑える骸。

しばらく気難しい顔をしていたが、頭の中に良い考えが浮かび、口端がニヤリと上がる。



「……じゃあ綱吉くん、仮にその菌が存在し、僕の身体にいるとしましょう」


「へ…?」



綱吉が、俯いていた顔をあげる。
前を向くとそこには、たくらんだ笑みを浮かべる骸がいた。

そして笑みを浮かべた本人は、その笑みを維持したまま口を開く。



「君はその菌のことが好きなようなので、うつして差し上げますよ」


「えぇっ!!?いい、いいよッ!!!!そんな!」


「クフ、遠慮しないで下さい。
風邪菌の場合、うつす原因は咳といいますが…、やはりうつすなら直接ですよね?」


「ちょ、直接って…!」


「もちろん、キスですよ」



言い終わると同時に骸は綱吉へ近づいた。

ひぃ!と悲鳴を上げたあと綱吉は後ずさったが、骸は構わず追いかけるようにさらに近づく。


とうとう綱吉の背中に壁が密着してしまう。
そして骸の両腕が綱吉を挟むようにして壁につかれた。



「別に僕とキスするのは、初めてではないでしょう?」


「たっ、確かに初めてじゃないけど…っ、やっぱり恥ずかしいんだよ!」


「言い出したのは君なのに…」


「俺はうつして欲しい、なんて言ってない!」



キッパリ言うと、骸は視線を反らした。

わかってくれたか…!と、安堵した綱吉だったが、



「……まあどちらにしろ、僕がキスしたいだけですから」



再び視線を綱吉へ向け、ニヤリと笑った骸はさらに綱吉へ顔を近づけた。



「ぎゃーっ!!!!!」









これから骸に何か言うときは、後々起こることを考えて言おう、と心に決めた綱吉だった。










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あきゅろす。
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