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◆綺麗な花にはトゲがある 骸綱雲



骸綱雲っていうか、骸→綱←雲です。






***






「ここはもっとこう…神秘的に……」


「いやいや、ここは大胆にですねぇ…」


「(はぁ…どうしようかなぁ………。
あれ…、うわー珍しい。雲雀さんと骸が話し合いしてる…)」



リビング的な役割をしている部屋を訪れた綱吉は、珍しい光景を目にした。
普段かなり仲が悪い雲雀と骸がテーブルに向かい合って座り、珍しく話し合いをしていたのだ。

その光景をツナは物珍しく遠くから見てみる。

頭を悩ませ、解決せねばならないものの未だ解決出来ていない件があるのだが、それはしばらく放っておいてこの二人を観察しよう、と思ったのだ。



「それじゃあダメだよ!」


「これ以外にどうやって表現すると言うのですか!?」



二人が声を張り上げ、傍観していた綱吉は驚き、肩がびくりと揺れる。

話し合いの雲行きが怪しくなってきた。

しばらく睨み合っていた二人のうち、先に口を開いたのは雲雀だった。

しかし、その内容は――



「だから綱吉はこうした方がより可愛く…!」


「いいえ!こうやってセクシーさを出すんです!」


「…ちょっと、一体何の話をしているのかな?」



自分の名前と共にあがった「可愛く」だの「セクシーさ」だのという形容詞に反応し、直ぐさま綱吉は二人の腰掛けるソファへ向かい、問う。



「綱吉くん!調度いいです、ここは綱吉くんに決めてもらいましょう!」


「僕らだけじゃ決まらなさそうだしね、綱吉はどっちがいいと思う?」



テーブルの上に置いてあった2枚の紙を指差しながら雲雀が言った。
その紙にはどちらも綱吉の絵が描いてある。

しかしその描かれた綱吉が、雲雀側の紙は辛うじてプライベートゾーンと呼ばれる箇所が布によって隠されている状態。

骸の紙には全裸の綱吉、だ。

さらにどちらも際どいポーズ。
描かれた絵が綱吉にそっくりということが、さらにタチが悪い。



「僕たち二人で行うプロジェクトなんですけど…、あ、もちろん私情ですよ?」


「このボンゴレ敷地内の…そうだね、中庭にでも綱吉の石像を建てるプロジェクトなんだ」


「……へぇ」


「それでそのデザインなんですけど、このアヒルが綱吉くんのメルヘンボックスを隠すと聞かなくて…!」


「はぁ!?君の全裸よりこっちの方が綱吉をより可愛く見えるんだよ!」


「ばっかじゃないですか?ここはメルヘンボックスを堂々露出させてセクシーさを…」


「馬鹿はお前だこの果実!チラ見せこそ萌えなんだよ!」


「ふっ、そんなもの萌えに値しませんね!萌えと言えば露出です!」


「チラ見せ!!!!」


「露出!!!!」


「だぁぁぁああ!!!!やめろ、馬鹿!」



バシィッと小気味良い音を立てて二人の頭部を綱吉が叩いた。

ギリギリまで顔を近づけて争っていた二人は、綱吉からお互いの方向へ叩かれてしまい、危うく距離が0pになってしまうところだった。



「な…、何するんですか綱吉くん…!」


「そんなもん勝手に創るなよ!想像権の侵害だ!」


「それを言うなら『肖像権の侵害』、でしょ?」


「う…………」



間違いを指摘されたのが恥ずかしかったらしい綱吉は俯いた。

その姿を見て、骸と雲雀は「可愛い…!」と想う気持ちで胸がいっぱいだったのは、言うまでもない。



「(あぁもう…っ、何でこう俺の周りには正常な人間がいないんだ?みんな何処かネジとんでるし。やることなすこと面倒起こすし…!もう嫌だっ、自分の不甲斐なさにも嫌気がさすし…!)」

しかし綱吉は恥ずかしかったのと、悔しさで目が潤む。

こうなったらと、骸と雲雀を黙らせるのに有効な方法を、綱吉はとった。



「……もう二人共嫌いだ…っ」



「お願いですからそれはやめてください!」


「プロジェクトなしにするから、その言葉取り消して!」


綱吉から突然言われた拒絶の言葉に二人はソファから降り、袖で涙を拭いながら俯いている綱吉に精一杯土下座をする。



「プロジェクト、取り消しにする…?ほん、と……?」



思わぬ申し出。
綱吉はとりあえずこの二人に謝ってもらえれば、それでいいかと考えていたのだ。



「ええ!もちろんです…、ですから…!」


「お願いだから『嫌い』はやめて…!」


「…うっ、…ふ…、ホントにホント…?」


「はい…!もちろんです!」



綱吉に嫌われることを恐れている骸が、焦りながら答える。



「(…これは使えそうだな)」



綱吉の頭の中に、黒い考えがよぎる。



(自分の頭を悩ませた件、そうだ、こいつらにやらせればいいんだ……)



そして綱吉は、その考えを実行に移した。



「……じゃあ、明日から二人共長期任務行ってくれる…?」


「うんもちろ………、は…?」



ニヤリ、綱吉の口が円を描く。

ついつい流れで同意をしてしまった雲雀は、顔を上げる。

そこにいたのは涙はどこへやら、笑顔の綱吉だった。

骸も綱吉の様子が変だと気付いたのか、顔を上げ、綱吉の表情を見るなりきょとんとする。

綱吉は笑顔のまま、言う。



「よかったぁ、骸と雲雀さん以外出払ってていなかったから長期任務どうしようか悩んでたんだよ」


「えっ…、綱吉?」


「あ、同意したのは雲雀さんだけど骸に拒否権はないよ?」


「は!?どういうことですか!?」


「まあ、とにかく任務は明日から約1ヶ月だから」

「1ヶ月て…、ちょっと綱吉!」



言うだけ言うと、綱吉は扉へ向かって歩きだした。
雲雀が制止の声を掛けるも、綱吉は無視をしてそのままバタリと扉は閉まった。



「…………貴方のせいですよ、アヒル」



しばらく綱吉が出て行った扉を見つめていた骸は、雲雀をギロリと睨み付ける。

しかし雲雀はふん、と鼻で笑った。



「どこぞの果実が綱吉に意見聞こうとしたからじゃない?」


「あれは貴方も同意したでしょう!?」


「でも言い出したのは君だ」


「……………」


「……………」



はぁ、と溜息が重なる。

何故こうなってしまったのだろうか。
長期任務…それも1ヶ月なんて。
いや、1ヶ月なんて軽い方なのかもしれない。

だが、二人にとっては1ヶ月はかなりの長期。
任務期間中に本部へ戻ってこれる確率なんて0に等しい。


気を落とす二人の耳に、どこからか綱吉の鼻歌が聞こえて来た―――。










+END+






*:+゚*:+゚*:+゚*:+゚*:+゚*


ツナ黒っ!!

またよく話がわからなくなった…!
ただツナの石像創る二人よくね?なノリで書いただけです←

いいじゃない!ルネサンス時代だ!((ちょうど社会で習ったのです。資料集に全裸の石像出て来てびっくりしたよ…!あくまで芸術、芸術だから…!


それにしても…駄文すぎるわ……。
お目汚しすみませんでしたぁぁぁああ!!!!!!





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あきゅろす。
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