◆盗撮が犯罪って知ってますか? 骸夢
「はぁ…はぁ……」
『……………』
さっきから声がする。
私が今いるのは自分の部屋のベッドの上。
時刻は夜の11時。良い子はもうすやすやと寝ている時間。
私も良い子にはなれないし、なる気もないけど、とりあえず寝ようかなと思ってベッドに入り、横になった。
しばらくして、
聞こえ出した声。
声というか、息遣い、といった方が正しい。
壁側を向いて寝ている私の後、つまり背中の方から息遣いが聞こえているのだ。
まったく知らない人のじゃないな…これはたぶん……
彼氏である骸の息遣いだ。
そろそろ止めてほしいから振り向こうかな。
正直怖いし、うざい。たえられない。
振り向こうとした、その時。
パシャッ
『……?』
「クフッ…、クフフフフフ……」
シャッター音に続き、聞こえてきたのは骸の特徴的な笑い声。
……ん?シャッター音?
『って、ゴルァァァァァアアア!!!!!!!!』
「買Nッフドゥドゥドゥっ!!!!」
怒鳴りながら上体を起こし、振り向く。
すると骸のわけのわからない叫びとともに、暗闇の中の影が動いた。
電気をつけると、案の定そこには六道骸がいた。
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
『………で、なんで骸はココにいるのかな?』
「よ、夜這いに……」
『聞こえないなぁ!!!!』
ガシッ
「痛ッ!!!痛いです!離して下さいっ!!!!」
『大きな声で、はっきり言わないと、このふさぶち抜くよ…?』
「ひいっ!!……よよよ、夜這いですっ!!!」
ベッドに腰掛ける私。
そして私の前に正座で座る骸。
『へぇ……、彼女の部屋に、しかも夜中にやってきて、写真……ねぇ……』
「あああ、あのっ、謝りますから許して……」
『もらえるとか思ってるのかこのナッポーッ!!!!!!!!?』
「ダメですよね!はい、僕が間違ってましたッ!!!!」
あわあわと慌てながら土下座をする骸。
今までこの光景を何度見ただろうか。
その数は計り知れない。
『……あのさぁ…』
「は、はいっ!」
『こうやって勝手に写真撮ったりするの、何て言うか知ってる?』
「…えーっと………
ああっ!わかりました!盗撮です!」
『大当りっ♪』
バキッ
「痛ッ!!!!なんで蹴るんですか!?」
『…わかってないのかな?』
「はい?何がですか?」
『あのねぇ……』
盗撮が犯罪って知ってますか?
(そんなナッポー!!!)(そんなバナナみたいにいうな)
Title*確かに恋だった様
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