今だけ、は(カク/OP)
「姫」
名前を呼ぶと気怠そうに起き上がり、ワシの肩に寄り掛かってくる。
「んー…」
「ちゃんと髪乾かしてから寝んか。風邪引くぞ」
ほら、と促すように肩を揺すれば駄々を捏ね。
「やだー眠いー乾かしてぇ」
ぱた、とワシの膝に頭を乗せる。
「‥‥仕方のない奴じゃ;」
観念したように苦笑し、近くにあったドライヤーを手に取る。
「ありがと。大好きよカク」
「はいはい」
擦り寄るようにしてワシの膝に片頬を乗せ。
「熱かったら言うんじゃぞ」
「はーい」
まるで子供だ。
寝惚けて甘える様子は中々可愛かったが。
「ん…カクの手気持ち良ぃ」
「そうか?」
サラサラとした髪は触れている方も気持ちがいい。
「姫、今度は反対じゃ」
「‥‥‥」
反応はなく、顔を覗き込めば穏やかな寝顔。
こんな時、自分達はやはりただの人間だと感じるワシはおかしいのだろうか。
「まったく‥‥」
呆れたように言い、普段より大人しい恋人の頬に口付け、微笑む。
忘れてはいけない。
自分達が普通の人間ではないのだということを。
だけど、今だけは。
この平和な時間を大事にしたいと願う。
それくらいなら、きっと神様も許してくれるだろう。
のぅ、姫?
(コメント)
突発思い付き。
‥‥というか実体験(苦笑)
眠かったんですきっと。
私もカクさんに乾かしてもらいたい‥‥!(無理や)
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