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「おーい
「もー食べれないよ‥‥」
「はあ、寝ぼけてやがる」


ブルーノの酒場で飲んでいた。仕事で何かあったのか、同僚であり幼なじみの彼女は酔い潰れ、カウンターに突っ伏していた。起きろと揺すっても聞こえるのは寝言ばかり。溜息を吐いたのももう何度目だろうか。



「家まで送ってやったらどうだ?」


これは酒場の店主の台詞。面倒だから何とか自力で動いてもらおうというこちらの心情を知ってか知らずか、その苦笑と口調は柔らかい。ガリガリと頭を掻いて仕方ねぇな、と独りごち、椅子を回して未だ夢の中の同僚をこちらに向かせ、背負う。





「ブルーノ、つけといてくれ。コイツにな」


後ろの酔い潰れ女を指差して言うと、店主は呆れたように笑って頷いた。





















と自分の家は目と鼻の先にある。男勝りな幼なじみは度々借金取りに追われる自分を匿ってくれたりもしているので家の場所は知っている。鍵もきっと開いているだろう。彼女はそういう人間だった。


ガチャ、とドアを開けて遠慮などほぼ皆無に近い形で中に入る。割と片付いている部屋の奥にあるベッドにを降ろして自分も縁に腰掛けた。





「ったく‥‥手間かけさせんな」
「‥‥ん〜」


ぐーっと伸びをしての目が開く。やっと起きたかよ、などという嫌味も今の彼女には理解できない様子で、ここはどこ?と言わんばかりに自分の周囲を見渡している。





「あれ‥‥?アタシ飲んでなかったっけ」
「飲んでたなあ散々。んで酔い潰れて人に背負って家まで送ってもらってたぞ」
「へえーそうなんだあ。じゃ、おやすみ〜」


まだ完全に酔っているに頭を抱える。もう相手をする気力も残っていない。



「俺はもう帰るぞ。じゃあな、明日遅刻すんなよ」
「‥‥‥」


はあ、と盛大に溜息を吐いてベッドから立ち上がろうと足に力を入れた、その時。

















「おわッ!」
「‥‥パウリー」
「何だよ、危ねェだろ!」


後ろからいきなり抱き着かれ、バランスを崩して後方に倒れ込む。彼を転ばせた張本人に文句を言いながら振り返るが、パウリーの背中にぴたりと張り付いているの表情は見えない。



「行かないで‥‥パウリー」
「何だってんだよ」


相手は酔っ払っているのだから仕方ない、と諦めて相手をしてやることにする。胸中で、きっとこの先こんなに女らしい彼女を見ること二度とはないのだろう等と思いながら。














「‥‥なのよ」
「あァ?」
「好き、なの」
「へえ‥‥って、ぇえ!?」


あまりに突然の告白に驚いて、彼女の両肩を掴んで表情を見る。それはかつて自分が一度も見たことのない何とも言えない顔で、だがしっかりとこちらを見つめる瞳。


「ね、パウリー」
「何だよ」
「私のこと嫌いなの?」
「‥‥っ‥‥‥」



潤んだ瞳で見上げられれば、自分とて一端の男だ。思わずドキリと怯んだ。







「パウリー」
「‥‥、」
「パウリー」
「止めろって」


酷く切ない声で呼ばないでくれ。そんな顔、しないで。







「しよう、パウリー」
「馬鹿、ハレンチだ」
「関係ないよ」



抱き着かれる。抱き締めたら、きっと止まれない。


でも、その瞳がとても寂しくて。











「知らないからな、どうなっても」
「どうにでもしてよ‥‥」



泣き出しそうな声に、表情に、身体に。





俺はを押し倒した。






















「んっ、ふ‥‥ぅ、ん」
「‥‥‥っ」


キスしながら右手での柔らかい胸を揉んで、左手は腰に回す。途切れ途切れに聞こえる甘い声に頭がどうにかなりそうだ。





「‥‥‥?」


不意に、の綺麗な指がこちらに伸びる。何かと思いながら黙って見ていると、その指は俺の頬をなぞるように触れ、するりと下に。







「!!っ、
「待てない、パウリー」


下へ降りた手は俺の熱の中心に触れ、軽く握る。びくん、と肩が揺れるとはふんわり微笑んだ。俺だって、もう限界。


だけどこのまま挿入る訳にもいかないと、必死に理性をかき集め。



「っ‥ぁ、やっ‥ひぁ、ぁあんっ」


ズプリ、俺の指がの中へと埋め込まれる。何度か出し入れするうちに愛液で濡れ、十分に滑りも良くなったはず。の表情もとろんと溶けていて、妙に色っぽい。





「な、‥‥」
「早く、来て‥‥」



声を掛けるとすぐに返されて、首に腕を回される。俺は悪い、と胸中でに謝ると、深く口づけて一気に貫いた。


「あっ、やぁあッ」
「‥‥っく、やべ」


気持ち良すぎる。ほとんど歯止めの利かなくなった俺は何度も何度もを突き上げ、その日焼けした肌にいくつもの華を咲かせた。その度には甲高い声を上げ、その細い腰をくねらせ、背をのけ反らせた。そんな彼女を見るのはもちろん初めてで、俺は余計に興奮したのも事実。










「も、ぅ‥っあ、ん、っああ!」
「‥‥っ!」



果てたのは、ほぼ2人同時。薄れ行く意識の中、俺はを抱き締めた。




















「‥‥ん」
「起きたか?」
「あれ、アタシ‥‥?」


より少しばかり早く起きた俺がその寝顔を見ていると、小さく伸びをして目を開けた。きょろきょろと周りを見て、昨日のことを思い出したのか真っ赤になった。


「二日酔いで忘れた、ってことはなさそうだな」
「あ、あた、アタシ」
「なに慌ててんだよ」


わたわたしているに苦笑すると、顔の下半分を布団で隠して、覗き込むように呟く。





「‥‥ゴメン」
「何で謝るんだよ」


どちらかというと酔っているを抱いた自分が謝るべきだ、なんて言ったら彼女は首を横に振って。



「迷、惑だよね、告白なんか‥‥」
「馬鹿かお前」
「?!馬鹿って何よ!」
「迷惑だったらあんなハレンチなことするかよ」





ふ、と笑って、頭を撫でながら。










「俺も好きだよ、



だから、君は笑っていて。





(コメント)
9700hit/葉月samaへ!
そうとうお待たせしてしまい申し訳ありません!(土下座)

パウ甘裏‥‥甘いですか?
ぬるくてスミマセン!
どうか受け取ってください!


リクありがとうございました!

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