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Night Walking./ルチカク(ハロウィン)


「のうルッチー」
「‥何だ」
「遊んでくれ♪」
「断る」


まったくこいつは、勝手に人の自室に入り込んで来た挙げ句に何を言いだすのやら。

勘弁してくれよと胸中で呟き。



そんなこちらの気持ちを知ってか知らずか、カクは窓枠に座って空を眺めている。





「綺麗な星空じゃなぁ」
「そうだな」
「お。そうじゃ!散歩せんか?」


空をか?そう聞くと満面の笑顔で頷いてくる。これは何か企んでいる顔だ。瞬時に察して、即座に断った。


「えー」
「えーじゃない」
「ノリが悪いぞルッチ」
「何とでも言え」



それに、空を、と簡単に言うのは良いがカクは月歩を体得したばかりの筈。長時間空中に浮いていることなど無理があるだろう。





「‥‥カク?」


ふと耳にした音に目を向けると、ちょうど窓が開け放たれたところだった。





「ルッチが行ってくれないなら、ワシ1人で行くわい」
「勝手にしろ」
「良いんじゃなー?落ちて死んでしまうかもしれんぞー?」



どうせ俺を行かせる為に言っているに決まっている。そう思い無視し続けていると。












「う、わあ!」





ガタン!という音がして、すぐそこにあった気配が消える。










気付いた時には、彼を抱えて夜の空に浮いていた。












「た、助かったわい‥‥」
「馬鹿野郎。無茶するんじゃない」


すまん、と悄気た顔を見せるも束の間、すぐにニタリと嫌な笑みに変わる。



「何だかんだ言って、優しいんじゃな」
「煩い。落とすぞ」
「いっ、嫌じゃ!!」



慌てて俺に抱きついてくる様子がやけに可愛く思え、気付かれないように笑った。





「‥このまま歩くぞ」
「‥?‥‥本当か!?」
「あぁ。しっかり捕まってろ」





渋々、と言うような風を装って、実は楽しんでいたりする。



でも、星が綺麗だとか高くて恐いとか、そんなはしゃいでいる彼を前にはそんなこと、どうでも良かった。











あと少し。あと少しでハロウィン色の街が見えてくる。





(コメント)
ルチカク。
ハロウィンに無理矢理繋げた感ありますが‥‥(苦笑)

いつも思うんだけど「昼島」設定無視しまくりだな私‥夜来ないよあの島‥‥


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