【2位】阿部受(水阿)
抵抗しない何よりの理由
「阿部さん阿部さん阿部隆也さぁん」
「うぜーよクソレ」
「ひどいなあ。クソレじゃないです文貴ですー」
大いに溜息を吐いたところで、この男の態度は変わらないとわかっている。わかっているけど、溜息だって吐きたくなるさ。
「で、なに」
「ふみきは阿部にちゅーしたいんです」
「うざ」
嫌悪感たっぷり込めて呟くと、またこの男は。しくしく泣きまねを始めた。そのあまりの下手さに笑えもしない。
「ひどいなあ阿部は」
「そんなにキスしたいなら大好きな女ドロボーとでもしてれば」
あぁ、言っちまった。クソレの表情が更にムカつく風に変わる。
「へーえ?阿部ってばヤキモチ焼いてたんだ」
「‥‥るせェ」
「かぁーわいー」
ぎゅうっと抱き締められれば顔が熱くて堪らない。ついでにクソレがくっついている所が燃えそう。
「離れろバカッ!」
「やーだよっ」
「おま、ここがっこ‥んっ、」
台詞の途中で、口を塞がれる。もちろん唇で。それこそ抵抗なんかできたもんじゃない。
「‥‥っは」
「ふふ、やっぱり阿部はかわいいなあ」
へなり、と微笑まれれば、もう逃げられない。
教室にオレ達以外が居ないのを良いことに、オレは再び来るであろうキスに備えて目を閉じた。
+−+−+−+−
水阿をお届け!
阿部受けは楽しいなあ。
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