鏡の中の笑顔、2人分(光馨) 君の声を聞くとドキドキする 君の姿を見るとそわそわする 君に触れられると 居ても立ってもいられないんだ。 それは毎日毎時毎分毎秒、 「光、朝だよ起きて」 「ん、あともーちょい‥‥」 「ダメ。昨日もそう言って遅刻ギリギリまで寝てたでしょ」 自分と違い朝に強い弟に促されベッドから出る。すぐに洗面台の前に行くと顔を洗い、自分の姿を鏡で見る。 「うわ、すご‥‥」 思わず口を突いて出た台詞。 だが仕方ない。自分の上半身には(いやきっと他にも)沢山の紅い跡が残っていたのだから。 もちろん、馨が付けたのだ。 「改めて見てみると恥ずかしー‥‥」 独り、その真っ紅な華を指でなぞると忽ち赤面してしまう。 ――しばらく露出度高い衣裳は着れないなぁ‥‥。 そんな事を呑気に考えていると、不意に後ろから抱き締められた。 「か、おる?」 「どーしたの、光」 本当は眠いのだろうか、弟はぐたりと自分の肩に顔を埋めて問う。 「僕って馨が好きなんだなあって思ってさ」 「何、今更?」 首元でくすくす笑われるとこちらも擽ったくてしょうがない。つられるように笑って身を捩ると強く強く抱き寄せられた。 「今更なんかじゃないよ」 「僕は毎日毎時毎分毎秒、馨を好きになるんだからネ」 そう言って僕が笑ったら、鏡の中の馨はびっくりしたように顔を上げて、また笑った。 (コメント) 馨光。もう受けとか攻めとかどー でもいーさ!(えー) うーむ、私が書くと違いがわからない‥‥。 これだったら「光」と「馨」の文字入れ替えても大丈夫じゃん! ‥‥凹 [*Back][Next#] [戻る] |