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僕らのエブリディ
◇最悪の出会い

ヴァリアーの屋敷ではいつも通り怒鳴り声や何かが割れるような音が聞こえているが、平和そのものだった。

そんな中をつまらなさそうに歩くのは…前髪が長く金髪にティアラをつけたベルフェゴールだった。
彼は久々のオフだったが…




「ししし…なんでお前がここに居るわけ?」

「今日はミーもオフなんですー」

「なら、オレの目の前に現れんな」

「それはミーも同じですー」




ベルはカエルの帽子を被った緑色の髪の男の子…フランを睨みつけ、文句を言っていた。ベルはつい先日の任務その前の任務もフランと一緒だった、仕事がオフの日まで後輩にあたる奴を見るのがイヤなのかと思われたが…

ベルは毒舌で可愛くない後輩を単に嫌い…

フランはカエルの帽子を無理やり被せられた恨みと、ベルは嫌いなタイプだそうだ。

お互いに殺気をだしながら通り過ぎたが…ベルは後ろを振り返りフランにナイフを投げつけていた。





「死ねよ」

「痛いですねー…」




投げつけられ、背中に刺さったにも関わらずフランは何事もなかったのように歩いていった。ベルのイライラは増すばかり。




「チッ…刺さったら死ねよ」

「ム…ベル、あまり新人をいじらないほうがいいよ」




ベルに話かけたのは、呪いがとけ、大人になったマーモンだった。相変わらず瞳は帽子で隠れている。





「そういえば、ベル。君は今日、ヴァリアーに新人が入って来るのを知っているかい?」

「なにそれ、どーせ下っ端だろ?」

「下っ端から幹部に昇格した奴だよ。噂では術師らしいね」

「ふーん…」





興味無さそうにベルはマーモンの話を聞いて、また長い廊下を歩き回った。そこで発見したのは…




「ん?スクアーロと…」




ベルの瞳に写ったのは、銀髪を靡かせ歩くスクアーロとそれを追いかけるようにして歩く…見覚えのある緑髪で小柄な奴だった。ベルにはフランに見えたようだ。





「あんのクソガエル…帽子脱ぐなってオレ…いったぜ?サボテン決定ー!」





ベルは二人に向かってナイフを投げた。二人は気がつきナイフを避けるために動いた。





「ゔお゙ぉい!!ベル、なにやってんだぁ!!!!」

「後ろに隠れているクソガエルを殺そうとしただけだしー」





スクアーロの後ろに隠れているであろう人物をベルは指差し、出て来いよなどといっていた。ナイフをちらつかせるベル。スクアーロの後ろからでてきたのは…




『な…なんですかー…いきなり…』

「あり?」




ベルの想像していた人物とは違う人物が出てきた。憎らしいカエルではなく、フランに少し似ているかわいらしい少女だった。



最悪の出会い

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