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約束したはずです、



夢だと思えばいい。
そっちの方が楽でしょう?

約束したはずですが

たまたま、見てはいけない所を見てしまいました。
今日はたまたま、散歩に出かけたんです。

それだけなので僕は知りませんでした。
貴方の大好きな彼が彼女と一緒にお出かけしていました。

楽しそうですねぇ。

貴方の優しさで何人の女子が泣くんでしょうか?
ああ、やっぱり殺してしまおうか。
彼に彼女が居る事は本から知っていました。
知っていて僕は貴女に言わなかった。

それは情報で会って本当ではないから。
しかし、見てしまいました。

曖昧にしておく事をしっかり見せられましたね。

黙っておこうか、
彼女を殺そうか?
彼を殺そうか?

君をいっそ閉じ込めてしまおうか?
君の幸せはどれでしょうか?

このままにしておくのは君の幸せにつながりますか?

きっと君が泣くときが来るでしょう。
僕にはどうしたらいいか分からない。

自分の幸せなら掴み取れるのに、
君に幸せをあげる方法は分からない。

どうやったら笑ってくれる?

僕の方を見る?

彼を嫌いになる?

どんなに考えても思い浮かぶのは君の泣き顔です。
考えていれば目の前のムカつくカップルは先に行ってしまいました。

何で僕は後をつけているんでしょうかね?
あんなの見てても殺したくなるだけなんですが・・・

もし、君が偶然でもあれを見てしまったら、
多分そう考えてしまったからですね・・・

―「どうして?」
―「なんで?」
―「知ってたの?」
―「私は、」

何度も何度も僕に縋りついて問う君が頭の中で再生される。
僕の為に泣く涙なら構わない。
他人に泣かされた涙など流してほしくないです。

夢中になって周りが見えなくなる前に、
君に愛を伝えなければ・・・
君を傷つけてしまう前に、
気付かせなければ・・・

焦りは禁物ですが、少々忙しくなってきました。

大丈夫。
君は笑っていればいんです。
絶対に君を苦しめません。

君が嫌な世界など消し去ってあげますから。
だから、君は安心して自分の時間を過ごしてください。

そして、僕の愛に気づいて下さい。


―虚ろな観客



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