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裏切りですね、



誰もが望んだ結果は、
誰もが待っていた答えではない。

貴女が裏切るなんて


別に何かを望んで居たわけじゃない。
あれで、君が好きになるとも思っていない。
あんな質問で君が彼の事を嫌いになるとも思っていない。

そんな事、わかっていた。

だけど、自分の事をあそこまで理解されていないと思わなかった。

『―‐骸の事を好いてくれる女の人は沢山いるから!』

君に言われたくはなかった。
それを告げられたら、、、
君は僕の事を異性としては論外として考えているのでしょう?

気付かない苛立ちと、
思い通りにいかない腹立たしさが重なって、
僕は君に自分の思いを告げそうになっていた。

今告げても無駄だでしょうね。

だから、まだ、いい。
まだ、言えない。言ってはいけない。

そう押さえて君を残して教室を出た。
本当は君の事何か一回忘れて散歩でもした方がいいのかもしれないけれど
僕はそれをしないで君の見える教室を屋上からずっと眺めていた。

君の後ろの空いた席。
ひとつ間が抜けてもなんの意味もない。
人一人いなくなろうがこの世界は変わらず動く。

つまらない、世界。
壊してしまいたかった。
だけど、できなかった。
諦めていました。

だけど、君がこの世界にいた。
それなら僕は君のいるこの世界を壊すことはできない。
君が存在しない世界では、生きている意味すらないからだ。

そんな僕の考えとは逆に君は普通に僕を突き放す。
遠くからでも見える君。
彼と楽しそうにお話ですか、
僕がいなくなって邪魔ものがいなくなりましたものね、
沢山お話しているんでしょうね。

彼女が居るのによくもまぁ、他の女に手を出せますよね。
その気もないのに本当に最低な男です。
そんな男に話しかけられて何を赤くなっているんですか?
僕と話すときには怪訝な顔しかしないくせいに。

あぁ、なんかこんな遠くから見ていたらストーカー見たいですよね?
見えてしまうのはしょうがないですよね。
僕が見える所にいる彼女が悪いんですよ。

自分にいい訳を何度したんだろう?
どうして、こんなに人を好きになったんでしょう?
「愛」をどこから知ってしまったんでしょう?

君が選んだことに僕が何を言ってもしょうがないんですよね。
そんな事わかっているんですよ。

分かっていてもこの思いが届かないのは凄く辛いんですよ。
断られるでもなく、「冗談」として取られる事が、とても辛いです。

そんな僕の思いも君には届かない。
空しさと悲しさに浸っていれば屋上のドアが開いて君いた。

「見つけた!」

そう言って駆け足で僕の傍まで来て黙り込んだ。
何しに来たんでしょう?
僕はこれ以上君と居るのは避けたいんですが・・・

「めっちゃ探したんだよ!」

「探してくほしいなんて言ってませんよ。」

「私が骸に会いたかったんだよ!」

君は平然と言葉を吐いて僕を惑わす。
僕に会いたかった?
君が一番合いたいと思っているのは彼でしょう?
一番傍にいたいと思っているのは彼でしょう?

「ごめんなさい。」

「・・・。」

ぺこっと頭を下げる君は君らしくもない。
第一に謝られる理由なんかないですからね。

「・・・何か言ってよ!」

「別にないですからね。謝られる必要ないですし。」

「さっき、骸に余計なこと言っちゃったでしょ。」

ああ、あの言葉ですか。
余計ですね。本当に。

「骸の言ったことは正しい。私はそう思った。」

「僕の言ったことが正しい?」

「そう、だよ?」

正しい?あれが?
あんなの誰だって言えますよ。
君が僕を少しでも見てくれればいい。
それしか、考えていなんですから。

「正しいなら、僕を見てくれますか?」

「え?」

言ってはいけないはずなのに、
声は止まらない。

「正しいと思うなら僕を見て下さい。」

「何でそうなるの!?」

とうとう、怒った彼女を前にしてももう、僕は君を傷つけることしかできない。

「君が言ったんでしょう?」

「私はそうゆうつもりで言ったわけじゃない!」

「じゃあ、余計な優しさなんかいらないんですよ。
僕はずっと君しか見てない。君の愛しかいらない。」

「だから、」

「"冗談"また、それで終わりにするつもりなんでしょう?」

「っ//」

「君はそう思ってるかも知れませんが僕はずっと本気ですよ。
君の相談だって、君と一緒にいるのだって全部下心ありなんですから。」

「むくろ・・・。」

「彼の相談だっていつか嫌いになればいい。それしか考えていませんでした。」

「もう、わかったよ。」

「わかってないじゃないですか!!
じゃあ、彼に彼女が居る事も全部分かってて接していたんですか?
結局君は自分だけ愛されればそれでよかったんですね。」


「わかったから!!!」

「君は全然分かってない!!彼は遊んでいるだけなんですよ!」

気づいた時には君の頬に涙がつたっていた。
僕は気付かなかった。彼女がどれほどまでに傷ついていたか。
それをどれほど隠していたかも。


―歪んだ愛にしがみ付く



あきゅろす。
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