机を囲んで座る俺たちは皆深刻な顔をしている。 あ、訂正。1人惚けてる奴がいた… 母さんの料理を余程食べたいのだろう、下から香るグラタンの匂いにさっきから気をとられて何度も唾を飲み込んでる。 机の中央に置かれた携帯に眼を戻すがさっきから変わった様子はない。 昨日の昼見たいに血がでてるわけじゃないし、電話がかかってきたわけでもない。 勉強机の上に座り俺たちを見下す感じになっているリボーンは何か考えこんでるみたいだ。 「なにも起こらんねぇ」 「起きなくていーんだよ!」 「美夜は怖くないのかよっ!」 こいつ本当に怖がる素振りも見せないよな…山本に意見を求めるな! 山本困ってるだろ! 「えー。怖いに決まってるじゃんー」 うそだろー!楽しんでんだろ!携帯をとって待ち受けを確認してるし、「夜の学校になってる」って…どうでもよくないけど空気読めよ。 山本隣で苦笑いだろ!一応怖いんだよ!てか、幽霊に追いかけられてその原点前にしたら嫌がるの普通だろ! 俺こいつの隣やだ…山本たぶん嫌だろうな。でも、山本何気美夜の話に興味持ってるよね。「アド交換できるかな?」てお前お化けとメールする気か? 「やっぱ女じゃねぇ」 「ん、だごらぁ。正真正銘女だぁ!胸みっかコラ!」 「バッ!バカじゃねーのかツ!!」 こいつ俺達を男としてみてねーよ。ワイシャツのボタンに手をかけようとした美夜にいそいで抱き締めていたクッションを投げる、いつもなら俺が投げられてるんだけどさ。意外に当たるものだったんだね! 「じょ…冗談なのに」 「美夜がやると冗談に聞こえないんだよ」 山本がまーまーと止めに入ってくれたのでこれ以上言うのはやめた。だけど山本の顔も真っ赤だった。 話を振った獄寺君は慌て蓋めいてるし… 欠落した日々にさようなら そこで今まで黙っていたリボーンが何かを思いだして俺たちが囲んでいる机の中央に飛び乗り座った。 「おぉ、見事!」 「まぁな」 「相変わらず小僧は身のこなしすげーな」 いやいや、褒めすぎだよ。なんでリボーン照れてんだよ。話すこと話せよ! 「あぁ、そーいやぁ。今起きていることと関係あんのか分かんねーけどな」 「じゃ、いいです」 「撃つぞ」 ―ガチャ 「すんません」 命知らずだよお前。リボーンに逆らうなよ。そんで土下座姿みんの今日で二回めだよ、何かめずらしい。 「…ママンが前に此処らへんで失踪事件があったって言ってたぞ、それで失踪した「あ!!」…おまえなぁ」 また、美夜に銃を向けるリボーン、美夜はそれに怯えるわけでもなく窓を指差した。 「俺に脅しわき……出た」 長い髪で顔がよく見えない俺達と同じくらいの歳の女の人が…窓から俺達を見て笑った。 |