「わっ!!」 「ひぃぃぃ!!」 ―どさぁぁ あぁ、我ながらいいタイミングで声が出たよ。 放課後の夕暮れ時に理科の宿題を忘れて理科準備室の掃除をさせられていたツナが掃除を終えてドアを開ける丁度いいタイミングに作った黒髪の長髪の鬘をかぶって脅かしたのだ。 「相変わらずのおちくそだな。」 逃げようとして転んだツナは廊下と接吻しちょる。 「悪かったな!何やってんだよ!」 ムクッと起き上がって涙目の顔を上げるツナはつくづく可愛いと思う。 あ、ちょっと怒ってるー 「何って、ツナを脅かそうと思って」 「ずっと待ってたのかよ!」 「うん。」 「手伝えよ!お前も宿題忘れたくせーに!」 「宿題を忘れたんじゃない。理科全部だもん」 「もっと駄目だろ!」 はぁーてため息ついたツナはなんか諦めたよーな感じに準備室の鍵をガチャっと閉めた。 鍵を返しに職員室に向かう前に一度教室に行き荷物をとる事にした。 どーせなら荷物持って待ってればよかったなぁ 「美夜はなんでそんなヅラ持ってんだよ」 「こんな日もいつかあるだろうと思って作っといた」 「手作りかよ!んで、前から計画してたのかよ!!」 つこみうるさいよツナー 階段て響くんだよ。 あえて階段の数を数えながら上ったらツナに頭叩かれた。 地味に痛かったぞコノヤロー あと、涙目反則だ。 許しちゃうじゃないかバーロー!! 「で、美夜は何で俺をこんな暗くなるまで待ってたの?」 「だからツナを脅かすためさ」 「くだらな。絶対それだけじゃないだろ!」 「おまっ!今くだらないて言ったな…ビビってたくせーに」 「俺が怖いの無理て知っててやったんだろ」 「まぁね」「俺ん家くるなよ」 チッ。バレてたのか… 教室に入ってそれぞれの席から荷物をとる。 でも、私の後ろがツナなんだけどもね。振り返ると「やっぱ来るつもりだったんだな」とため息をつかれてしまった。 「ツナと私の仲じゃないか」 「お隣さん家で幼馴染てだけだろ。それ以上もそれ以下もないじゃん」 「しょーがない。じゃぁ、ツナのお嫁さん候補でいいよ。夕食御馳走して」 「じゃあ、てなんだよ!おまえ安いな!」 「ツナの母上のご飯を毎日食えるのなら高いぞ」 「はぁー。もういいよ。来れば?直ぐ食って帰れよ」 ツナの家にいける了承を得て教室をでようとしたら誰かが廊下を走る音がしてツナが鞄を抱きしめてしゃがみこんでしまった。 その足音は段々と近くなって、私が開けようとしたドアの前で止まった。 「お化け」「ひぃ!」 ―ガラっ 「十代目ぇぇぇぇえ!!!」 「ご、獄寺君!?」 入ってきたのはお化けとかじゃなくて息を切らした獄寺だった。この忠犬め…私もおどろいたじゃねーか。 「教室でお待ちしておりましたら十代目の叫び声が聞こえて探しに出たんスよっ!そしたら準備室に居なくて校内一周してきました!」 「そ、そうだったんだ(手伝えよ)」 「待ってたんじゃなくて日誌書いてたんでしょ」 だって私日直だし。何もしてないけどさ。私の席の左隣になる獄寺も日直てことじゃん。机の上に日誌置いてあったし…獄寺の目の前に日誌を差し出すとギロりとおもくそ睨まれた。お前は可愛くない!目が潤んでないぞ恨みこめてんだろー! ぽっかりと空いた穴 その後、キャンキャン吠える獄寺とツナと共に準備室の鍵を返してツナの家にお邪魔した。何故か獄寺も夕食にあがっていて日直の事を引きずってきやがった。 うるさいので焼きそばパン一つで手を打ってもらった。安い奴 |