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:) 願う事に意味はなく




目を覚まして直ぐに変な事を物々言って美夜は回りをみわたしてからだまりこんだ。

応接室を出て美夜の手を引いて走りだしたらこの女後ろ向いて野球馬鹿と話してっから階段に気づかないでつまづきやがって…
俺を巻き込まないようご丁寧に山本の方に突飛ばして、自分だけ階段から落ちやがった。
俺が助けられねぇとでも思ってんのかっ!

怪我もなく、無事だったことに内心すげぇ安心してっがやっぱ気に入らねぇ!

美夜を一先ずおぶって懐中電灯をとりに職員室に向かう途中山本が昇降口での事を思い出し、行き先を変更し近くにあった保健室に入ることにしたが荒らされた見てぇに部屋の中は散らかっていた。

廊下側から二番目まではカーテンが掛かっていた。
これって誰か寝てたりすんじゃねーだろうな?

…開けんのは止めとくか。

一番窓際のベットだけはカーテンが閉まってねーからそこに美夜を寝かせる。

電気をつけようとベットから離れたら直ぐ美夜がうなされ始めた。
それと同時にはさみが俺の前を通か…した…よな?

「伏せろっ!」

「おぅ!?」

てめぇ美夜に抱きついてんじゃねぇ!
確かに危ねぇけどもっと他にあんだろーが!
果たすぞ!飛びかってるピンセットやペンと共に爆発すっぞ!!

エタノールのビンが割れ消毒液の臭いが部屋に充満する。
何であいつうなされてんだ?…人が世にいうポルターガイストにあってるっつーのに寝てやがって!
起きろ!こんな体験二度とねぇかんな!つーか二度と体験したくねぇ

変に苦しそうにすっから、起こした方がいいと思い山本をどかして美夜の頬を叩いた。


「で、なんであたし寝てたんだ?」

「階段から落ちて気ぃ失っちまったんぜ?」

「おい、それ寝てたって事にならなくね?」

「…まぁ、元気そうでよかったのな」

叩いた事には触れられなくてよかったぜ…
散らばった文具と医療器具を片付けんのめんどくせぇな…
もともとこんな感じだっただろ。

美夜は顔を洗いたかったらしく水道に行こうとしたのを野球馬鹿が止めて保健室にあるのを使うようせっとくしている間に懐中電灯を探す。たくっ…世話の掛る奴だなぁ


うことになく


保健室はシャマルの住みかのようなもんだかんな。
非常用のもんくらいあると思ったが前に引出しに入ってたエロ本の様なものもまもとめてなくなっていた。
この世界にあいつは存在しねぇから…か?
代わりに一番上の引き出しには保健室の利用者の名前を書くノートが入っていた。

「獄寺ぁぁぁぁああ!」

「っで!!」

急に怒鳴って胸倉を掴んできやがったこの馬鹿女!
顔拭けよ!ずぶぬれじゃねーか!水がかかんだろーがっ!あんの、野球馬鹿叩いたこといいやがったなぁ!

「いくらあたしが嫌いだからって寝込み襲うとは何事じゃぁああああ!」

「あれは、お前のためを思ってだな」

「お前の制で変な夢見ちまったじゃねーか!どーすんだコレ!痣ついちゃったんじゃんかコレ!こんなのあったらお嫁に行く気ないけど行けなくなるじゃんか、おいっ!!」

「あ、痣!?そんなの知んねぇよ!寝方がおかしかったんじゃねーのかよ!つーか、お前の場合容子じゃなくて性格に問題あんじゃねーのか!」

「しらばっくれんなよニコチン野郎!この首の痣がなによりの証拠だろ!綺麗に手形ついてんじゃん!」

「さりげなく性格について話飛ばしたな…」

「そんなん、もーどうでもいいわ!今はこの首の痣だおらぁ!」

だから、なんで胸倉掴むんだよ!山本は何で他人事のように懐中電灯さがしてんだ!俺じゃねーんだからお前だろーが!

美夜の首を見るとほんとうに首をしめた手形が残っていた。…手形小さくね?少なくとも俺のじゃねーだろ。で、俺が合わないんだから山本もあわねーだろ…じゃ、なんだ?こいつ自分でつけたの?馬鹿だろ。
あ、お前馬鹿だったんだけなぁ

「んだよ、その透かした目はよぉ」

「一つ言っとくが俺がお前の首を絞めたら手形だけじゃなくて指輪のあとだのなんだのってごつごつしてっぞ」

「……ほわっ?」

「いくらお前が嫌いでもこんな状況で殺したら面倒事が増えんだろーがっ!」

頭にチョップをしたら、「ぐえっ」と少し涙目になって頭を両手で押さえていた。
これ以上幽霊増やしてたまっか!

「…じゃあ、あれは夢じゃないの…」

「さっきから夢だの、なんだの何言ってんだ?」

「だから、浅黄さんに首を「おい、これ!」…まぁいいか」

いいのかよっ!人を呼んどいて「話終わったか?」て笑顔で聞いて来た野球馬鹿に苛立ちながらもさっき見つけたノートに目を落とす。
人があんな疑われてたっつーのにお前はこのノートのをじっくり見てたっつーのか!




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