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:d 嘆いても足りない




獄寺君は問題の携帯を机の上に置いてリボーンから聞いた話を俺や山本にも分かるように話してくれた。


その内容は並盛で5年前に失踪事件があったことだ。
行方不明になった少女はまだ見つかっていない、
父親と母親を幼い頃に失い、それ以来誰にも心を開く事もなかったらしい。
ただ1人、彼女が信じた人がいた。
そして彼女が恋い焦がれていた人は彼女が行方不明になった一か月前に亡くなっている。

俺や山本がすぐ分かったんだから雲雀さんとか京子ちゃん達にはよく分かったんだと思う。

「伊藤浅黄(いとうあさぎ)…」

「雲雀さん知っているんですか!?」

「並中の5年前の資料に確か居た気がする」

雲雀さんは椅子から立ち上がって本棚から一冊の資料集のようなものを取り出して俺達の前の机に置いた。
仕事机に寄りかかり何ページか教えてくれたのに美夜は何だかなっとくのいった顔をしていない。

「おっ!これじゃね?」

山本が指を指したのは俺達を今まで追いかけてきた女の人の面影をもった人。
黒い長髪に柔らかな瞳…だけどその瞳に光はなく死んでいた、表情はなくどこか切なげの写真。
この本は問題のある生徒を綴ったようで、その他にも理由があって並中を卒業できなかった人とか沢山のっていた。
中には退学もあったけど、一体何したんだよ!

「浅黄さんは私達の一つ上なんだ…」

「花ちゃんが見たのは年齢か」

「だまりなさい。大切なことでしょ」

気のせいか最近のページに美夜がのってたような…
でも、こいつを見てたらのる気がするな。
俺が風紀委員だったら即名前と写真を張り付けて要注意人物にしとくもん。

「でも、なんでその人が私たちに会いに来たんだろう?」

「本当に会い(殺し)に来たのかな?」

「美夜ちゃんは違うと思う?」

京子ちゃんの言った事に意見した事に慌てふためいている美夜は相当京子ちゃんを好きなんだと思う。
好きて友達の意味でだから。それ以上許さないから。
否定したのだから最後まで話せばいいのに
京子ちゃんだって…みんな続き気になってるじゃんか!

「で、何でお前は違うと思ったんだよ」

「獄寺氏に聞かれると話す気失せる」

「果たすぞ」

「雲雀さーん!この人学校破壊しようとしてますよー!」

「此処は並中であってそうでない。だから別に壊れようが燃え要が構わないよ」

驚くなよ!それくらい俺だって分かったんだからな!
美夜て昔から頭抜けてるんだよね。
そんで話伸ばすのうまいよね、腹立つくらいにさ

嘆いても嘆いても足りない


応接室と言えど7人もいれば狭いし、
周りが暗い制で電気がついていてもどこか暗さを感じるし。
その制で不安と苛立ちがます。


「私が思うに、彼女は私達を誰かと間違えているんじゃないかな?」


こいつにしてはまともな事いいやがった。
あれだけ、話を遅らせてくだらない事を話したら本当に果たしてやろうかと思った。
今なら雲雀の野郎も同意してっからめんどくせぇ事にはならねーしな。

「でも、こんな多人数居て誰と間違えんだ?」

「うーん。浅黄の好きな奴でかかったんだよ」

ん、なわけあるかっ!
何でまともな事いった後に山本の質問でまた戻るんだよ!
そんで、呼び捨てか!お前はあいつの友達かっ!

「獄寺君が言いたいこと分かるよ。俺だって今凄くあいつぶっ飛ばしたいもん」

「十代目…十代目が我慢なさっているのなら俺もがんばります」

此処でまさかの十代目と心がシンクロするとは思ってもみなかったぜ…
そうとう美夜でお疲れなさっているんだな
それを長年我慢なさってるとは…流石十代目だ!!
拳を握りしめ山本と美夜で盛り上がる想像の話を黙って聞く…が馬鹿がそろうと本当に碌な話にならねぇな

「じゃあ、携帯返して欲しいんじゃないの?」

「「「「あ」」」」

雲雀は呆れかえってため息をついてやがるがほっとこう。
黒川がめずらしく美夜を褒めていた。
そう言えばそうだ…今までアレに出会っていたら逃げるばかりだったしな。
つーか、あの状況で「はい。どうぞ」て返せねーだろ普通!!




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