俺達は並中に向かって走った。明かりのある場所へ、走ろうとしない美夜の腕をひっぱって走った。 「「最悪だ」」 ほんっとに最悪だ。何でよりにもよってこいつと一緒にはぐれちまったんだ… 十代目と山本が一緒とか考えただけで腹が立つ。俺が十代目をお守りしてーのによ! 山本の作戦で二手に分かれて並中に向かった。あ、あのお化けがどっちに追いかけていったのかわかんねーけど今いねぇ所を見ると十代目の所にいってるのかもしれねぇ…校門から入らずフェンスを抜け窓が開いていた家庭科室から校舎の中に入った俺達はとりあえず隅っこに身を潜めて様子を見ている。 「何で俺がお前に言われねーとなんねーんだよッ!」 「獄寺君。君はあの携帯を持っている=君と居るのは危険なんだよ」 「本はと言えばお前が電話を掛けたりしたからこーなったんだろ!」 「こら、私は久々におもしr…善意ある行動をしようとしたのだよ」 「完璧おもしろいて言おうとしたよな。そーだよな!ぶっ飛ばしていいか?」 殴りかかろうとしたら「きゃ!こわい」とか言って抱きついてきやがった!突き飛ばせば舌うちしておもくそ睨まれた。これ、俺が悪いのか? 所詮、それは絵空事 無言がつづいていたら廊下を歩く足音が聞こえた。 雲雀の野郎か?それとも十代目達か?足音が一つしかないから1人だけか… 美夜と眼が合う。すぐそらそうとしたが、よくよく考えると何で俺照れてんだ? どうどうと睨みつけてやったが別に何もねーよーにドアの窓から覗こうと合図された。 すげぇ自分が恥ずかしいぜ… ―コツコツコツ 明かりがついてねーのと夜だから廊下は暗くてよく見えねぇ 確かに誰かがこちらに向かって歩いてきているのに誰だが判断できない。 「リボーン君は何を言おうとしたんだろ?」 「さぁな、でもリボーンさんの仰ろうとしていた事だ…きっと大事な事なんだろーよ」 「そうだよね」 「突然なんだ?」 「…実話さっきから電話来てるんだよね」 「は!?」 でも、何も音してねーじゃねーか! だけど、確かに美夜の携帯はチカチカっと赤く点滅していた。 「お前っオリジナルマナーモードにしてたのか!」 「うるさいぞ忠犬。ブーブーて音がきらいなんだよ。」 「どーりで着信が来ても怖がらねぇわけだ…」 「何をいっとる凄く恐い」 いいから出ろよ!リボーンさんが掛けて下さってるんだからよ! つーか、ある意味俺お前とでよかったわ。俺が携帯持ってるて事は危険て事だろ…よくよく考えれば俺が十代目と居たら危険にさらしちまうじゃねーか だったら野球馬鹿でも、いや。美夜と十代目を一緒になんかさせられねぇ。すっげー荷物だこいつ。 「おい獄寺。今すげー失礼なこと考えなかったか?」 「おっ、おい!」 ふつう、男の胸倉掴んで押し倒すか? この状況でそーなるか?お前技と俺の腹に足載せてんだろっ!おもっ、いてぇし! 「どけ!馬鹿!」 「うるさい。声でかい。バレちゃうよー」 「足どかせっ!おめーんだよっ!」 胸倉をつかむ腕を振り払うが「重い」て言ったことにキレて腹に一段と体重掛けてきやがった!! こんな事してねーで電話でろよ!馬鹿だ!お前馬鹿すぎるっ!段々と近づいてくる足音に何で俺助け求めてんだ?いや、もう誰でもいいからこの状況なんとかしてくれっ 「えー?おい。私と居れてうれしーだろー」 「逆だ逆っ!」 こいつの無表情は馴れてるが暗闇ではなんつーか…幽霊より様になってる。 ―ガラっ 美夜が「そろそろ飽きた」と退くと同時に家庭科室のドアが開いた。 立ち上がろうとした美夜はその音でとっさに隠れようとしたらしく倒れこんできやがった! だから、俺の上に美夜がいる。 ち、ちちち近すぎだろぉぉぉぉ!! 足音は俺達のいる方、教室の後ろの廊下側に歩いてくる。どけ!まぢでどいてくれっ! 「君達なにしてるの?」 |