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:・ 一酸化炭素中毒




ツナに手を引かれ、走る走る。
し、心臓張り裂けそう!いや、良い意味じゃなくて悪い意味ね!
なにこれ、どこに向かってるの?そんで手を離してくれ。私はまだグラタンを完食してないんだよ…お腹減って倒れてしまいそうだよ。

「ずいぶん走ったと思うんスけど…」

「そ、そうだよツナ!手、手を離して止まってくれ!」

獄寺、山本と止まったのにツナは止まらん。やべぇ、ちょっと吐きそう。まぢで…
「いい加減にしろっ!」逆に手を引っ張ると後ろに転けた。ツナは我に帰り「いたたたっ」と腰を押さえる

「テメェ10代目になんて事を!」

「げほ…っ!ごほっ…げほっ!」

「…美夜大丈夫か?」

あ、ありがとう山本。わたしの背中をさすった山本にお礼を言おうとしたが上手くいえんかった…
獄寺…お前少しは私の心配をしろ!

「此処…どこらへんだろ?」

「ツナん家からは結構離れたと思うのな」

うん。離れたよ。だって私めっちゃくちゃ苦しいし…
何でお前達3人平気なんだよ!あたしの事変て言ってるけどあんたらの方が変だよ。

「ゲェホっ…あ、あの女の人は?」

わ、わたし触れちゃいけないことに触れちった…
3人は顔を青くして辺りを見渡す。誰もいない。
ちなみに此処は道の真ん中だ、そんな所に座り込んでしまっていいんだろうか?
まぁ、誰もいないからいいのか…本当に誰もいないから。

「…腹減った…」

「俺も」

「美夜、山本…」

「緊張感のねーやつらだな」

獄寺&ツナは明日から私に弁当をよこせ。
腹が減っては戦ができんじゃろ!ばかものめ!

「でも、これからどーすんだ?」

山本一応これからの事考えてたぁああ!私はね、ツナの家に戻って再度夕食を食べかかりたいなーと思っていたらそれを言う前に「お前の意見は全て却下」と冷たく返されてしまった。
ちくしょー…いじけて道路に寝っ転がろうとしたらどっか電気ついてる事に気づいた。

「あれ電気ついてるよ」

「え!?どこの家だろ」

うーん。近いようで遠いような…そんなあの電気が光る先は確か、

「並中じゃないっすか!?」

「ほんとだ!」

でも、全部の教室の電気がついているわけじゃなくてある一つの部屋だけだ。

「あれって、応接室じゃなかったけ?」

「美夜確か雲雀さんの電話番号知ってたよな?」

「え、まぁ。何で山本が知ってる…」

「んー、それは置いといて掛けてみたらどうだ?」

怪しいぞ山本…何で知っているんだ!まさか、リボーン君と勝負している所をみていたのか!?
そんなのどーでもいいか、電話を掛けようと携帯を取り出すとまた、誰かの着信音がなった。


一酸化炭素中毒


とまぁ、誰のって言っても此処に本当の携帯の持ち主はいないんだけどさ。
獄寺がリボンのキーホルダーがついた携帯をポケットから取り出す。やっぱりそれかー

「出ないの?」

「でねーよ」

この、臆病者!誰が掛けてきているか分かっている電話に何故でないんだ!無礼者!馬鹿者。
しーんと静まりかえった道の真ん中でその着信音は響いた。

「みっ…けた」

「「「「ん?」」」」

ぅわぁぁぁぁぁぁ!!とツナがまた叫んで皆一斉に並中へ走りだす。
しぬ!これ以上走ったら死ぬ!歩こうと思ったら獄寺に腕を掴まれた。今度は手じゃなく腕だ…

「お前が出ないからぁぁぁぁ!!」

「出ても同じだろぉぉ!!!」

追いかけてくる…追いかけてくる…
あぁ、もう無理。走れないよ〜!




あきゅろす。
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