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マリオネットと踊れば 骸




私の日常は骸さまのためにあります。骸様が溜めた書類をやったり、骸様が散らかした部屋を片付けたり、骸様の変わりに任務に出たり、女関係のいざこざを終わらせたり、ご飯を作ったり、欲求不満の改善をしたりと結構忙しいです。

でも、骸様のためだからやりきれます。不満がたまったらフランやクロームが聞いてくれるから私はそれで充分です。

「君っておかしいよね」

「そうですか?」

「…利用されてるのが楽しいのかい?」

「雲雀さんは私が楽しんで骸様のために動いているように見えますか?」

「見えないから聞いてるんだよ。」

「楽しくはないですが骸様の為になることをしている時が一番生きているって実感できるんです」と答えたら君に聞いたのが間違いだったと言われた。
私はなにか変なこといったかな?それから雲雀さんと会えば呆れた顔をされるがそれ以上何も聞かれることはありませんでした。

今日もまた骸さまのためにと見知らぬ男に寄り添い恋人の振りをしていました。ボスも酷いですね。マインドコントロールでこの人から最近荒れてきた同盟ファミリーの情報を骸さまが聞き出す任務をだすなんて。結局は私がこーゆうのには出なきゃならないんですよ。私の苦労もしってくださいよ。
そしてこの人の恋人になって4日目。
いよいよ聞き出そうとバーに入ってお酒を程よく飲ませる。すると彼は私を「愛している」とか「君しかいなんだ」と口説き始めその話にのって「私も愛してます」「貴方以外ありえない」と言えば彼は喜んでまたもやお酒を一気飲みした。骸様にこんな場所見られたら最悪ですね。彼は私があの台詞を言う事が嫌なんですよね。何故だか自分に向けてほしいらしいです。だったらちゃんと仕事して私に優しくしろって話です。
そんな事を考えて我にかえっるとお酒の匂いを漂わせて会計を済ました彼が嫌な笑みをして私の手を引いて店を出た。しまった!飲ませすぎました!

あの後は大変でした。どこぞの高級ホテルのベットに押し倒されて…ああああ!骸様の事を考えていた自分を凄く恨みました。そして凄くムカついたので行為中に色んな事を聞き出しましたよ。私の中に無理やり入ってきて快楽に顔を綻ばせる彼は明日には私の手で殺されて歪んだ顔を残し燃やされるんですからね。
しかし、今まで一度だって骸様以外の人にヤらせた事はないのに…

骸様にバレないことを祈りながら行為が終わり隣でぐっすり眠っている彼を置いてシャワーを浴びる。ゴムはつけさせたしキスマークとかそんなのもないですね。無駄に石鹸で何度も体を洗って昨日きていた服に袖を通す。彼の匂いがついているのは昨日一緒に居たから仕方ないことですし…どうせ血で汚れるんですからいいですよね。急な仕事が入ったと汗った様子で彼を起こせばまだ酔いが覚めてないのかもたもたと服を着始めて一緒にホテルを後にし、人通りのない路地へと連れて来て顔面にぐーパンチを喰らわせる。これは私の屈辱の分です。倒れた彼は鼻血を出して眼をかっぴろげて上半身だけ起き上がり私を見て口をパクパクさせる。
貴方の言いたい事はわかります。だから喋らなくてもいいですよ。次に頭めがけて蹴りをいれようとしたがやはり骸様に任務を預けなければならないほどの男。彼は状況を理解したのか悔しそうに唇を噛みしめて私に殴りかかって来た。これはこれで好都合です。そしてまた私は足を上げて彼の頭を狙い振るう。べき、ごぎゃっと肉体の壊れる音がして彼の頭が壁に半分つぶされる。うわあ。グロい。自分でやっときながら吐き気してきました。
証拠物を一切残さず5日間もかかった任務は幕を閉じた。

屋敷に戻ると骸様はそれはそれは不機嫌で私を抱きしめて直ぐに「他の男の匂いがします。それに血なまぐさい」と離れる。そんなのわかりきってることでしょうが!だったら最初から抱きつこうとか思わないでください。私はこれから報告書を作る作業に写らなければならないのです。

「許せないですねぇ」

「何がですか。私は早く服を着替えてシャワーを浴びたいんです」

「クフフ。僕が知らないとでも思ってるんですか?」

「!…知っているならもっと私を大切に扱うべきです」

ツンとした態度でその場を切り抜けたものの骸様はそれから私を男の人と関わる任務に出すことがなくなりました。



「このまま骸が懲りて任務を全部やるようになればいんだけどね」

「ボスも知ってたんですか!」

「うん。最終日に結構危険な奴だって知っていつでも助けられるように見張り(骸)をつけさせてたんだ」

「そんなのいりませんよ!私は骸様の任務を今まで全部こなせるほどの実力なんですから」

名前ちゃんは知らないだろうけど骸はちゃんと君にやらせる任務だけは危険なものでないようにって分けてたんだよ。




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