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いいわけでしょ



―バンッ!!

「そうね。有里はそう言ってこの屋敷を出ていった。」

「「!」」

有里が持っていた写真の真ん中に穴があき中に舞った。
銃を撃ったのは、「おばさん!?」何で此処に?それに何で正装何か来てるんだ?

「ずいぶん楽しそうにお話してたのね。若い二人の邪魔しちゃったわ」

にっこり黒い笑みで微笑んでいるおばさん。
どーやら、戦う気のない有里にしびれを切らして自分でやりにきたって所かな?

「わかってんじゃんKY。何しに来たの?」

席を立ち挑発するかのように話しかける君は来るのを察していたようだ。

「有里が全然話を進めようとしないから出てきたのよ。可愛い我子が失敗を犯さないようにね」

―ドガッ!!「っ!」

一瞬だった。一瞬で有里は俺の方へ蹴飛ばされた。あの離れた距離から有里の方まで移動したはずなのに・・・見えなかった。
うまく受け止めたのはいいけど正直どうしたらいいんだか分からない。
おばさんは「蹴る方間違えちゃった」て今度は無表情で俺を睨みつける
「糞婆ぁ!!」どうやらかなりの深手だ。
立つのもやっとだろう…
有里は実の子供だろ?何でこんなひどい事できるんだ!本当に有里は両親から必要とされていなかったのかっ!

有里を安全な場所に置いて俺はおばさんの方へ向き直る。
気のせいなのかな?俺にはおばさんがさっき凄い心配そうな顔で有里を見ていた気がするんだ。
とりあえず有里は骨が1、2本折れているだろうから戦えない。よーするに、このおばさんを倒せば全て終わるってことか!
有里よりましだ。寧ろ楽に倒せる。

「綱吉君…だったかしら?」

「ええ。」

「貴方もいずれ分かるわ。その地位に位置する事で何を犠牲にしなければいけないか」

やっぱりこの人は母親なんだ。
ただ、子供を愛したかった母親んだよ。

「俺は犠牲を出さない為にこの地位に位置付いたんだ」

―バンッ

彼女は狂っている。動きからして、何かを失ってから、ずっとずっと狂ってしまっていたんだ。
流石、有里の母親!動きが倍に早い。それに一つ一つの攻撃が強いっ
顔を狙ってきたと思えば足、足だと思えば腹に後ろへ下がれば銃が飛んでくる。

「あの子は未熟児で、生まれた時から病室で1人だったのよ」

―ガっ!!

壁にぶつかると同時に手が俺の首に巻きつく
あぁ、また首か・・・
大きくて温かい手が首を締め付ける。

「中にも入れなかった!生まれた我子を触れないなんて・・・抱きしめてあげられなかった」

そうだ、未熟児で生まれた子供は栄養をとれないから体じゅうに管をつけてそこから栄養を送るんだっけ。
ちゃんと殺菌した個室の様な、カプセルのような場所にいれられ、親と会えるのは少し大きくなってからだ・・・

「な、ならなんで…病室から出れたあいつを抱きしめてやらなかったんだ!!」

「抱き締めたわ!何度も、何度も、お母さんだよ、お父さんだよて…2人で何度もあの子を抱きしめた」

「それじゃあ、どうして1人なんかに」

「体の弱いあの子がこの裏社会で顔を表沙汰にすればどーなるかわかるでしょ!?だから、部屋から出さないようにしたの!部下にもごく一部だけにしかあの子の事を言っわなかった」

おばさんの目から涙が零れた。
ひどい事だとわかっていたんですね。
でも、そうるすしか有里を守れなかったんですね。
絡みついた指は解けて俺の胸倉を掴んだ。

「守りたかったのよっ。あの子があたしの為に強くなっていったのだって知ってた!自分を認めてもらおうと必死に勉強していた!!寂しい思いをさせて、辛かった分あの子は優しい子に育った!!」

家族の愛を本当に知らぬまま、
偽の感情を保ち続けて・・・

「次期ボスだと告げた時あの子はこの屋敷を後にした。自分勝手な事を言っていたとわかっていた!だけど、失ってわかった。あの子が残した物は大きくてアルジェント事態にも影響を及ぼすほどに
本当に抱きしめてやりたい時抱きしめられなくて、あの子が辛い時支えてあげられなかったのにあの子はアルジェントを守っていてくれた。あたしができなかった事をあの子はできた」

孤独を知っていたから・・・
親の愛を知らずに育った彼女が他人を愛した。
自分の居場所をくれたファミリーを守ろうと必死だったのか。
それがだんだんと大きくなって、君は掛け替えのない存在になった。

「あの子は私にとって大切な子供なの、
もう、2度と失いたくない」




あきゅろす。
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