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にげるのかい?



―ガチャ

ドアをあけるとそこは外とは違いとても穏やかな空気だった。
まるで俺が此処に来ることをしっていたように机の上にコーヒーとお茶菓子がおいてある。
ソファーに腰掛け顔を上げた君の隣にサイレンサーつきの銃が置いてあったのは気のせいだと思いたい。

「いらっしゃい。」

ずるいよ。そうやってまた、優しく微笑むんだから。

有里の場所を探す俺は屋敷の中にいたアルジェントの部下たちと何度か戦闘をした。
誰一人として君の居場所を教えてはくれない。
待合室も客室も仕事部屋、応接間、・・・
まるで俺を待ちかまえていたかのように部屋をあけると敵がでてくる。

どーやら、有里は俺をおちょくってるみたいだね・・・

言われなくてもわかるよ有里の居場所くらい。
ファミリーが大事なら、
母親が大好きだった有里なら、
俺の知っているお前なら、

家族で過ごせる唯一の場所、居間にいるはずだ。

予想通り君はいて、
俺の予想以上に、
色んな覚悟を決めていたみたいだ。

「よく此処がわかったね。」

「わかるよ。有里の居場所くらい」

「時間かかりすぎ」

「一応有里が使う部屋は全部見てきたからね」

「そう。なんもなかったっしょ」

「え」「?」

知らないの?有里が命令したんじゃないの?
でも、嘘をついているようには見えない。
てより、俺の超直感てやつ?こいつは嘘をついていない。

「・・・誰か居たのね」

「あ、いや。誰もいなかったよ?」

有里の向かいの椅子に腰を下ろす。
真正面て嫌だな・・・
だって君は真っ直ぐな眼をしているから困るんだ。

「嘘つき。居たんでしょ」

「有里・・・お前」

「どーせ、こーなると思ったんだ」

「一体何があったんだ..」

「反抗期じゃない?あたしが言ったのは攻撃してきたらしろくらいだったんだけどな。」

ため息をついて、机に置いてある銃を持った君はまるで何かをあきらめたかのようだった。

「はじめるなら、はじめよう」

―バンッ 
―…ガシャーン

俺の頬をかすめた弾丸は後ろに置いてあった家族の写真に丁度よく当たって
割れた写真立てのガラスが無残に部屋に飛び散った。

「俺はお前を傷つけるつもりはない」

「あたしもツナを傷つける気はない」

だったら、だったらなんで

「「戦う必要があるのだろうか」」

ハモッたと同時に君の弾丸が俺めがけて飛んでくる。
言ってることとやってる事が矛盾してるぞ;

「困るの」

「何がだよ」

「ツナがあたしを倒してくれないと」

「俺はお前を傷つけない」

「それじゃあ、駄目なんだよ」

何がダメなんだよ。
どーして、そんな苦しそうなんだよ
泣きだしそうな顔して俺を見ないでくれ。




あきゅろす。
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