―…入らなければよかった
部屋には、凛とした顔立ちでソファーに座り横に部下を並べる有里がいた。
そこに二週間前の彼女はいない、 無表情でこちらを冷たい眼差しで見つめる。
「どうぞ席に座ってください」
そう言って冷たい声で話される。
「ボス…「下がっていいよ」
そう言って部下の人達に優しく微笑みかける彼女は俺達が合った彼女だった。
そうして向き直るとさっきと同じくこちらを無表情でみつめる。
「まさか、ツナがボンゴレボスだったとは…」
そう言って彼女は「あちゃ―」と言って頭に手を置く。
「俺も驚きだよ、有里がまさかアルジェントの跡継ぎだとは」
獄寺君も、山本も、みんな顔をしかめる。ランボは今に泣きだしそうだ。
だって此処に居るのは俺達が知っている彼女では、ないから…
「んで、ボンゴレはあの件どー対処してくれるの?」
いきなり彼女から冷たい声でボスの発言をされたので驚く。
何も感じないのか…?
「え、と。一応修理費と謝罪をしにきたんだよね…」
「あ、謝罪はいい。この前うちの部下もボンゴレに手ぇだしたから」
そう有里が言うと、リボーンが微笑んだ。
「話が解るボスでよかったな」
「…謝罪より1発殴らせてほしい」
そう言って呆れた顔をする彼女。
「だってよリボーン。一回殴られて来れば?」
「俺はそう言う趣味はねーぞ」
出されたコーヒーを疑いもせず上手いと言って飲むリボーンに彼女も「あたしもない」と真面目に答える。
なんでそうなるんだよ。
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