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あたりか?




今では普通に届くな。
15年前は椅子の上に台を載せても届かなかったのに・・・
一番上の本棚の古く高そうな本に手を伸ばす。

懐かしい思いで。
幸せと感じた時間。
椅子に腰を掛けてゆっくりと本を開く。
何が書かれているんだろうか?

凄く気になった。
けど、今では見るのが怖い。

だけど好奇心の方が大きくて結局表紙を開いてしまった。

「これは、」

予想とは違っていた。
表紙からマフィアらしいな。
血で汚れ黒く染みついて殆どのページは固まっていて開かない。

―カサッ

「ん?」
しおりの様に挟まっていたのは写真で、その中にはファミリーが居た。
お父さん、私たち家族を中心にファミリーが移っている。

皆笑顔で、みんな幸せそうだ。
自分でも不思議なくらいだ。
こんなに笑っていた時があったんだな。

そのページにはアルジェントの構成から過去が少々乗っていた。
本当に古くて字もぼやけていたりかすれている。
手書き?なのか?

『ただ、彼等の笑顔が見たい』

分からない、けど、何だか涙ぐんだ。
お父さんの字だ。
ヘタクソな字。
全部イタリア語でかいてるのにそれだけ日本語で書いてあった。
殴り書きで、濃く、ちゃんと伝わったよ。

ねぇ、このページは代々ボスになった人が書いていくんだね。
じゃあ、私も書くね。
次の代にこれを任せられるように。

私ね、アルジェントは私の代で終わりにしようと思っていたの。
だけど、私はいい訳をしていただけなのかもしれない。
今のアルジェントに意味なんかない。
ファミリーて言う絆もないんじゃないかって。

ただ、逃げていた。

新しい写真を次のページにはさんだ。
この、戦いでこの本が燃えてなくなれば、それでいい。
燃えたっていい。
私はその火を受け入れるよ。

元の場所に本を戻すと丁度よくノックの音がした。

「どうぞ。」

声をかければ数名の部下が部屋に入る。
ルーも一緒に入ってきた。
すげー、目つき悪い。

こなくていいて言ったのに・・・

「ボスお話があります。」

「うん。」

ソファーではなくちゃんとしたボスの席とてしての場所に座る。
あー、くるくる回りてぇ。
この椅子ぜってーそのためにあるよ。
それを我慢して机に手を掛け部下と向き合う。
張りつめた空気の中その場の中で一番年長なのが口を開く。

「本当にボンゴレと全面戦争を行う気なのですか!?」

「うーん・・・。」

「このまま、いけばボンゴレもアルジェントも被害はそうとうなものですよ?それに、もし、万階一ボスに何かあったりしたら、」

「何かって?何?」

「そ、それは、、、」

「ボンゴレは合併を望んでいるのよ?私が死んだら望みがなくなるから、アルジェント事態に大きな被害をもたらそうとはしていないと思うわ。」

「違います!!」

私の方に歩み寄る彼のを止めようとしたルーの手をほどいて彼はバンッと机に手を置いた。
その制で机に置いてあった私の書類は何枚か飛び散った。

「何で気付かないんだ!?」

「Σ!!」

「俺達は確かにアルジェントのボスとしてのお前を守る。だけど、ファミリーとして有里お嬢は俺達の大切な家族なんだ!お嬢が哀しむ所なんてもう2度とみたくねぇ!!」

「、、、え。と。」

何を言っているんだ?
つ、ついていけないぞ!?

「ボンゴレの坊主は確かお嬢とご友人なんだよなぁ。なのに、無理して銃を持つこと何かないんだ!!」

「わ、わかった!!やっとわかったぞ!!」

「え?」

「大丈夫だ!友人と言ったって一度切ってしまった縁だ、もう戻る事はないだろう!私はファミリーを離れたりはしないし、無理して銃を握ったりはしない。それに私はアルジェントの皆が大好きなんだ。だから戦うことを迷ったり悲しんだりはしないからな。」

心配してくれたのか。
てっきり私は反対されるのかと思った。

「そ、そうじゃねぇ!けど。そうでもるし・・・」

「違うの?」

「嫌、あの。そのですね。」

なんだきょどって!
私何か間違えたかな?
え、あんな恥ずかしい事言っといて間違えとか逆に恥ずかしいな。

何かしらないが後ろの部下たちは笑いを堪えているし。
ルーはため息をついて「もういいだろ?」と彼の肩にポンと手を置いた。

「あぁ。」

「ルー!私は何か違うこと言っていた?」

「んー。まぁ、半分あたってたからいいんじゃね?」

「そ、そうか。」

半分て何だ?
半分て。




あきゅろす。
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