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1/1 A HAPPY NEW YEAR gokudera




笑い声や怒鳴り声、それを止める困ったような声とかが響く賑やかな部屋の扉を開けて、少し小さめのベランダに出てみると、冬特有の冷たい風が一気に吹き付ける。


「…気持ちいい」



少しばかり酔って、ほてっていた身体にはかなり心地がいい。

9時頃から始めたボンゴレの忘年会。最初はまあ穏やかに進んでたんだけど、お酒が入り始めてからは皆好き勝手やり始めてた。


了平先輩は絶叫し始めるし、雲雀さんは何かと攻撃したりするし、ボスはもう黒さが全開だし…。

やっぱり逃げてきて正解。



「まあ、そこがおもしろいんだけどね」



自然と上がりそうにになる口許をおさえながら、グラスの中にある溶けかけの丸い氷を指でいじってみた。




「…さえか」

「うわっ!?」




冷たい指先に集中しすぎて、扉の開く音に気がつかなかったみたいだ。
そのうえに急に腰に腕が回されてきたもんだから驚いた。



「色気ねーな」

「うるさいな…
それより抜けて来ていいわけ?」

「問題ねーよ、勝手にやってんだろ」

「そっか」




持っていたグラスをそばにあった木製のテーブルに置いて、体重を後ろの隼人にかけてみるといつもの煙草の匂いと、いつもより強めのお酒の匂いがした。




「今日ちょっと飲みすぎてるでしょ?」

「ああ、少しな」

「大丈夫?」

「こんくらい余裕」




…流石、お酒馴れはしてる。
私はもうそろそろ限界がきてる。

もうちょっと此処にいて酔いをさましていたいところだけど、ぶっちゃけこの寒空にこれ以上いるのはきつい。

少し強めに吹いた風にぶるり、と身体が震えた。


「寒い?」


私の微かな震えに気付いたみたいで、腰に巻き付けた腕を自分の方へ引き付けてより身体を密着させる。

やっぱり先程まで中にいただけあって、あたたかい。



「うん、少し寒いかな」

「中に入るか?」

「んー…入ろうかな

でも、もうちょっとだけこのままがいい」

「…だな」



なんとなく顔をあげてみると、隼人の顔が私のを覆うように被さって、さらけ出された私の額に一回だけキスをくれた。



「…ねえ、今年もずっと好き」

「ったりめーだろ」







−来年も再来年もずっとずっと大好きです

なんて面と向かって絶対に言えないよね





あきゅろす。
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