NandS
其の2
「なんで…」
ぼーぜんとしているうちに入学式は終り教室に戻っていた。
「誠一の不幸指数7っと」
前の席では羽山公太が何やらメモを………
「っ!!公太っ!てめっ!気付いてたろっ!」
「いやだなぁ〜。僕は誠一があまりにも気持ち良さそうに寝てるからそっとして置いてあげたのに〜。寧ろ感謝してほしいよ」
ニヤ付きながらながら公太は言った。その顔には嘘とありあり書いてある。
「つーか、起こせ!直ぐ様起こせ!そっとして置くな!非常事態だっ!それと、お前は“僕”なんてキャラじゃないだろ!!」
「聖ぃー、静かにしろー。ホームルーム始められんだろ」
立ち上がって叫ぶ誠一に担任からの注意が飛ぶ。クラス中忍び笑いで溢れた。誠一は顔を真っ赤にして席に座った。
「(せいちゃんの不幸指数2っと)」
「(だから、そのメモは何なんだぁー!!それとその呼び方は止めろ!てめぇが言うとキショいんだよっ!)」
「(いやだぁ〜。せいちゃんの照れ屋さん♪♪)」
「(………一辺死ぬかぁ?)」
「(せいちゃん恐ぁーい)」
「(…………殺すっ!ぜってー殺すっ!覚悟しとけよっ!!)」

誠一と公太の小声での言い合いは延々と続いた。


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