短冊集 □24時間耐久貧乏揺すり大会 さぁ大会も残すところあと10分! いよいよ佳境となりました! さてここで腕っぷし……いえ、脚っぷし一つでここまで残った選手3名を紹介させていただきます! まずは……前大会で惜しくも準優勝だった、ゼッケンナンバー13! 次に……十台ながらもその頭角を現した、ゼッケンナンバー60! そして最後は……この大会のためだけにわざわざ来日してくださった、優勝最有力候補、ゼッケンナンバー982! 彼らは驚異的なスピードとスタミナで確実に回数を増やしております。 今思い出せば、約16時間が経過したところで衝撃が走りました。優勝候補の一角であった2年連続チャンピオンがなんと自らリタイアという決断を下しました! 本大会は予選なしの本番一本勝負。各都道府県に試合会場を設け、リアルタイムで他会場の様子をモニターできるようになっておりますが、12時間……つまり半分を過ぎた時点で、現在残っている3名にチャンピオンを加えた4名が圧倒的な回数を出しており、すでに優勝争い状態になっておりました。しばらくは4人が接戦のまま時が刻まれていきました。しかし14時間を過ぎた辺りで突如の異変が……チャンピオンが3人に離されだしていきました。チャンピオンはペースを上げましたが差は開いていく一方。リタイアすることを告げて会場を去っていきました。 予選がないために大会が始まるまでどれだけのダークホースが隠れているかが分からないのが本大会のおもしろさであります。 この大会はただ貧乏揺すりの回数を競おうというだけのものではありません。 「人間が使うエネルギーは人間が生み出そう」 このコンセプトの元で行われています。この大会が行われるようになってから、日本のエネルギー問題は若干の改善傾向にあると言われております。 個人的に言えばチャンピオンには優勝に関係なく、最後まで揺すっていただきたかったという気持ちでいっぱいです。ですがチャンピオンにはチャンピオンのプライドというものがありますから、このような結果になっても仕方のないことでしょう。 3名とも横一線のままでここまできましたが、残り時間も本のわずかとなりました。 それでは各会場にいらっしゃるみなさん! そしてテレビを御覧になっているみなさん! 私と一緒にカウントダウンをしていきましょう。 5…… 4…… 3…… 2…… 1── [前へ][次へ] [戻る] |