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短冊集
☆言わせてみせる(カレカノ)
 二人は幼なじみ。小さなときからよく一緒にいる。
 彼はあまり社交的ではないことから、みんなから堅物だと言われている。彼女はそんな彼を振り回すことから、みんなから女王様だと言われている。

 今日は二人で10回ゲーム。横になってテレビを見ている彼に近付き、彼女が問題を出した。

「ねっ、ねっ。ピザって10回言って」

「それ知ってるぞ」

「いいから、いいから」

「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」

 テレビに顔を向けながらも、律儀に指を折りながら繰り返している。

「じゃあここは!?」

 彼女は満面の笑みで体の一部を指差した。

「ひじ」

 彼女が指差している様子を見るとこもなく、彼は答えた。

「ちぇっ、やっぱ引っ掛かんないかぁ。じゃあ次はシャンデリアって10回言って!」

「あー、シャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリア」

 もう一度、指を折りながら繰り返す彼。

「毒りん――」

「白雪姫」

 自分が問題を言い終わる前に答えられたので、彼女は頬を膨らませた。

「もう! じゃあ大好きって10回言って!」

 彼はクエスチョンマークを浮かべた。この言葉から始まる問題は聞いたことがなかった。

「大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き」

「ありがとうございます」

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あきゅろす。
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