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6月1日
須藤さんが借りてくれたアパートは、店から程近い2Kの間取り。風呂とトイレもある。

築年数は相当なものだが、充分だ。

家賃は5万円。

高いのか安いのか、全く分からない。



新たな問題が持ち上がった。キョーコだ。

出て行かないで、と、俺に泣いて縋る。

出て行くも何も俺んちここだっけ?



「寂しいんなら一緒に住んでくれる男を探しなよ。」

俺は何も持ち物はない。手ぶらでキョーコの家を出た。






「行かないで、龍二!!」






後ろからそう叫ぶ声が聞こえたが、俺が振り向く訳がない。

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