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4月30日
今、何時だ。



部屋の外で人の話し声が聞こえ、目が覚めた。

寝心地がいいとは言えないベッドから起き上がり、店内をモップがけしている男に時間を聞いた。

「お、お前か!須藤さんが言ってたやさぐれ少年。今?もうすぐ3時。」

なんだ、やさぐれって。



「部屋のシャワー使っていいよ。タオルもあるし。」

どうも、と言い、寝てた部屋に戻る。



ここは、同じ雑居ビル内。この店はキャバクラではなく、ソープだかヘルスだかだった。

それぞれの個室には、ベッドとシャワーがついている。

昨夜、寝泊りする場所がないと言った俺に面接してくれた人が1部屋貸してくれた。

でも確か、喜多村って言ったよな。あのおっさん。



誰だ、『須藤さん』って。

もっと偉い人か?



シャワーを浴びてさっき時間を聞いた男に礼を言い、その夜も仕事に行った。

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