[携帯モード] [URL送信]
驚愕
紹介したいから、一緒に来て欲しい。

そう言われ、私たちは4人でアッケの実家へ向かった。


到着し、車を下りる直前…私は約束させられた。

『普通に、振る舞えよ』

って。





弥生さん本人に会うまで、全く意味が分からなかった。



「よぅ!久し振りだぁな、弥生ちゃん。」

「うん、お久し振り。元気だった?」

極めてごく普通に、挨拶を交わすふたり。



私は、彼女が美容室に入って来た最初の一瞬しか…視線を向けれなかった。

すぐ、俯いた。




「ん、俺の嫁。ヒトミ。」

アッケが私を紹介する。

「え、あ…初めまして。ヒトミです。」

弥生さんの瞳より、少し下まで視線を上げる。

「こんにちは、今日はわざわざありがとうございます。」

彼女は丁寧に会釈してくれた。

そして、私の心臓を鷲掴みにする様な事を言った。





「こんな姿で、驚かせてごめんね。

私、ガンなんです。」














ゆっくり見上げた彼女の瞳は、とても綺麗だった。

[前へ][次へ]

あきゅろす。
無料HPエムペ!