どれだけ似ているのカナ
しかし、翔クンは受け取らない。
「この子、施しはプライドが許さないらしくて〜。」
聖菜ちゃんはそう笑っている。
「あのアメは神威くんと尊命ちゃんのだ、って区別したみたい。」
2歳の子がお菓子いらないなんて。
ご存じの通り、ウチなら収集不可能な大ゲンカが勃発するのになぁ。
「アレか。人のモンにゃ手ェ出さねェが、テコでも自分のモンはやらねェんだべ?」
「そう!そうなんですよ、だからなかなか同じくらいの年齢の子と仲良く出来なくて。」
聖菜ちゃんは困り顔。
そう言われれば翔クンてウチの子たちが誘っても、あまり一緒には遊ばない。
騒がしいコイツラに絡まれるよりひとりでいるのが好きみたいだ。
アッケは意外に良く、翔クンを見ていたらしい。
しかし「違ェよ。」と、彼は苦笑いする。
「しょーがねェゎな。
考えてもみろよ。アイツに友達、いたか?」
私と聖菜ちゃんは顔を見合わせた。
そして彼女は、諦めたようなため息。
私は…彼がしてくれた話しを思い出す。
『友達がいないのは、1番必要ないからだよ』
アッケがバイクで事故って入院していた時、私との会話の中の言葉。
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