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「お待たせ。全員いるか?」

先生の後ろを、ひょこひょこと龍二が歩いて来た。

「お前、大丈夫か?」

オレは自分が何故バスケ部員に交ざってココにいるのかも忘れて、龍二に駆け寄った。

「うん。大丈夫だよ。」

そう言いながら、オレの肩に手を置いて歩く。本当は大丈夫じゃねェんじゃねェのか?

「学校に戻る予定だったが、反省会は日を改めよう。」

関係ないけどコイツ、意外と背ぇ伸びてんな。去年まで同じくらいだったはずなのに。

オレの方が低いんだから肩貸す意味なくね?



いつの間にかレイは事情を話していたらしく、先生はオレを手招きした。

「何だよ、仕方のない奴だな。」

「仕方ねェって言われても、オレ悪くねっスよ。」

「いや、お前がじゃないよ。」

そう言いつつも、何故か先生はどこか嬉しそうな表情をしていた。



日曜日のバスは空いていた。中途半端な時間帯だし、余計に。

ガラ空きにも関わらず、部員は誰も座席に着かない。それが規則なのだろう。

「ほら、お前は座れ。」

自分だけを誘導する顧問に、龍二は戸惑っていた。

「総体に、優秀な3Pシューターを欠く訳にはいかん。」

そう促され、おとなしく座った。

「浜荻はどこが近いんだ?」

他の部員は学校前で下車して徒歩で帰らせるらしいが、龍二は自宅の最寄りのバス停で下りて直帰しろとの事だった。

「俺、区役所前です。」

「そうか。気を付けて帰れよ。」

いやいや。つーか、先生。コイツんち、駅前大通で下りた方が全然近いよ。

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